住宅ローンを組んだ銀行が“破綻”したら、担保である「我が家」はどうなる?…〈万が一〉のために押さえておきたい「重要なポイント」【CFPの助言】

住宅ローンを組んだ銀行が“破綻”したら、担保である「我が家」はどうなる?…〈万が一〉のために押さえておきたい「重要なポイント」【CFPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

金融機関は、破綻した場合に備え「セーフティネット」が設定されています。しかし、状況によっては保護の対象外となる場合も。では、例えば「住宅ローン」を組んでいる場合、残債や担保はどうなるのか? 今回は、ファイナンシャルプランナーの中山国秀氏が、保険会社・銀行が破綻した際の金融商品における注意点について、詳しく解説します。

保険会社が「破綻」したら、どうなる?

保険会社が破綻した場合、加入契約者の保険契約はセーフティネットの存在によって守られます。原則、保険契約は“継続”となるのです。

 

保険契約は、一時の利益のために加入するというより、今日・明日の不測の事態に備え、かつ中長期から将来までの出来事を見据えて加入しているものです。もし、破綻と同時に解約や返金となった場合は、本来の利益が守られなくなります。

 

破綻した生命保険会社の契約を引き継ぐ救済保険会社が現れた場合、保険契約はすべて救済保険会社に移行となります。

 

仮に救済保険会社が現れなかった場合は、保険契約者保護機構または、同機構が運営する子会社が保険を引き継ぐルールとなっています。

 

ただ、保険契約が救済保険会社などに移行後、一定期間が経つ前に解約した場合は本来の解約返戻金から減ることがあります。

 

保険会社が破綻したからといって、慌てて解約しないことが大切です。

 

生命保険の場合

“死亡保険”や“医療保険”など、人の生存、または死亡に関して保険金が支払われる生命保険の場合は、「生命保険契約者保護機構」がセーフティネットとなります。ちなみに、偶然生じたことによる損害に対して、保険金が支払われる損害保険の場合は損害保険契約者保護機構が加入者を保護する形となります。日本国内で営業する生命保険会社・損害保険会社は、保険種類に応じて原則保険契約者保護機構への加入が義務付けられています。

 

注意点として、少額短期保険業者は保険会社に該当せず補償・保護の対象外となるケースがあります。

 

保険契約は会社の破綻後も続きますが、責任準備金の削減が実施されることがあります。

 

多くの場合、破綻時の責任準備金の90%までが補償されます。

 

責任準備金…生命保険会社が、将来の保険金や年金などの支払いに備えて準備しているお金のことをいいます。責任準備金が削減されることにより、保険契約の予定利率の引き下げなど条件変更が行われることもあります。

 

ただ、保険金や年金などで加入者に支払われる金額の90%が補償されているわけではありません
 

 

 

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