(※写真はイメージです/PIXTA)

晴海フラッグ、パークタワー勝どきなど中央区エリアの物件値上がりにみるように、タワマン人気が収まる気配を見せない。再開発への期待による相場上昇や、外国人投資家の円安による参入も理由の一部だが、最も大きいのは、日本人の「プチ富裕層」のタワマン購入意欲の高まりだろう。しかし、目端の利く賢い人、本当の富裕層ほどタワマンを回避する傾向にあるようだ。なぜ彼らはタワマンを選ばないのか。そしてどこに住んでいるのだろうか。

超富裕層はタワマンに住まない

実際に本物の超富裕層が好むのは、落ち着いた住宅地だ。世間がタワマンを富の象徴と見るなか、実は超富裕層の多くはタワマンにあまり興味を示さない。リスクとリターンが割に合わないのに加え、タワマン周辺の密集した環境や、他人と何度も顔を合わせるエレベーターや廊下は、彼らにとって耐え難い居心地の悪さを感じるのだという。

 

場所にもよるものの、実際に家賃が数百万円以上の部屋に絞って検索すると、話題にあがるようなタワマンより、低層マンションの数が多いエリアもある。超富裕層が住まいに求めるのは、広い庭付きの一戸建てや、昔ながらの高級住宅街にある低層マンションのような、プライバシーに配慮されつつ、快適に過ごせる場所。

 

自由にカスタマイズできる空間と、他人の目を気にせず過ごせる空間を大事にする。彼らにとって、住まいは単なる寝床ではなく、至福の日々を過ごすために最もこだわりたいポイントでもある。

 

タワマンに住むのは、世帯年収1,500万~2,000万円程度の小金持ちが多い。彼らは一般層よりは豊かかもしれないが、落ち着いた低層マンションに住むような、本当の富裕層には遠く及ばない。

 

タワマンは、彼らにとって手の届く「贅沢」であり、本人や一般人から見ると富の象徴のように見えるのだろう。超富裕層から見れば「みせかけの贅沢」なのかもしれないが、ほかの人にタワマン住みをアピールできて、夢だった富裕層の生活を体現できていると本人たちが思うなら、それはそれで幸せなのかもしれない。

 

七海 碧

 

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