満を持して夫に突きつけた“三行半”
由美子さんがFPに相談して数日経ったある日の夕食後、意を決して夫に離婚を切り出しました。
すると、夫の茂さんは由美子さんの予想どおり、上から目線でバカにしたように鼻で笑います。「なに寝ぼけたこと言ってるんだ。俺の金がなくて生きていけると思ってんのか?」
しかし、由美子さんは黙りません。冷静に財産分与や年金分割の話をはじめたところ、驚きのあまり口をパクパクさせる茂さん。
「勝手なことを言うな! ど、どうせ財産目当てだろう! これまでの恩を忘れたのか!?」
茂さんは顔を真っ赤にして怒鳴り出しました。由美子さんが話を進めようとしても大声で遮り、まったく話し合いになりません。
その後、由美子さんと茂さんは家庭内別居のような状態が続き、由美子さんは弁護士を探しはじめたところです。
すぐに離婚成立というわけにはいきませんでしたが、由美子さんは思いのほかスッキリしている自分に気づきました。
初めて夫に自分の思いをぶつけられたこと、離婚してもやっていけそうであること、パートを見つけて働き出したことなど、新たな人生に向けて1歩を踏み出せたことに自信がついたようです。
59歳の由美子さんにとって、決して遅すぎるリスタートではないでしょう。
“自分らしい老後”を手に入れるためにも
「人生100年時代」といわれるように、老後と呼ばれる期間はどんどん長くなっています。
老後も、夫婦で穏やかに楽しい時間を過ごせればそれがなによりですが、現実はそううまくいきません。安易に離婚を選択すべきではないですが、金銭面などについてシミュレーションを行い問題がないようであれば、我慢して一緒にいる必要もないでしょう。
誰もがどんな年齢からでも自分らしい人生を送れる、そんな時代になりつつあるのかもしれません。
石川 亜希子
AFP
注目のセミナー情報
【国内不動産】10月19日(土)開催
元サラリーマン大家の現役投資家社長が伝授…
5億円以上の資産を作る!「不動産投資」の成功ノウハウ
【国内不動産】10月19日(土)開催
建築家設計「デザイナーズ高断熱住宅」で実現する
長期的に資産価値が落ちない
新発想の〈高気密〉〈高断熱〉賃貸マンション経営
【国内不動産】10月24日(木)開催
金利上昇局面に対応!銀行からフルローンを引き出す
「最新不動産投資戦略」利回り7%超!「新築アパート投資」セミナー
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】