ボーナスは「貯蓄」しても「支払うな」!
住宅ローンは若いときから返済を開始すれば、それだけ早く完済できます。
しかし、若いときには頭金を用意できなかったり、収入が低いためシミュレーションをしたときに自分の欲しい家が買えなかったりなど、長期のローンを組むには決断が難しい側面があります。また、自分の支払い能力よりも高い家を購入した人も、考えるのは「ボーナス払いで返済すればいい」ということだと思います。
しかし、ボーナス払いを念頭に置いた住宅ローンを組むことほど危険なことはありません。企業の規模にかかわらず、会社の経営状態が悪くなれば、経営者は従業員のボーナスを削減します。出向、転籍、転職などによってボーナスの支給額も変わってくるでしょう。しかも、ボーナス払いは35年間で合計420回の支払いに加え、夏と冬の1年に2回の合計70回の支払いが加わることになります。合計490回も支払うことになるということは、難易度が上がるのです。
いちばん安全なローン返済の考え方は、収入に変動があっても、返済は一定にすることと、最も収入の少ない月に合わせて住宅ローンの返済額を決めることです。一度決めた住宅ローンの条件は、最後まで変わりません。
イレギュラーな出来事やアクシデント、リスクに強い資金計画を立てることが必要だと思えば、どれだけボーナス払いが危険なことかは明白でしょう。