FOMCと日米の政治イベントに注目
■米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は8月23日、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」の講演で、「政策を調整すべき時が来た」と、次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げをほぼ明言しました。9月17~18日のFOMCで4年半ぶりとなる利下げが確実視されるなか、利下げ幅に加え、FOMC参加者が適切と考える政策金利の見通し(ドットチャート)が注目されます。
■米国では、共和党のトランプ前大統領と民主党のハリス副大統領が9月10日に、11月の米大統領選に向けた「テレビ討論会」に臨む見通しです。両氏が初めて直接対決するテレビ討論会は、大統領選に大きな影響を及ぼすとみられ、軍配がどちらに上がるかが注目されます。ただ、トランプ氏は、主催するテレビ局の公平性に疑義を唱えて不参加の可能性も示唆しました。
■日本では、岸田総理大臣の後任を選ぶ自民党総裁選が9月27日に行われます。今回の総裁選は、従来の派閥の力学が働きにくく、これまでに10人以上が出馬に意欲を示しており、混戦模様となっています。上位2名による決選投票となる可能性が高いとみられるなか、各候補者が掲げる経済政策に注目が集まります。
(2024年8月28日)
石井 康之
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
チーフリサーチストラテジスト
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