父の前では贅沢できず〈タンス預金1,000万円〉をせっせと貯めた70歳母…父亡き後、様子が激変。40歳娘が目を疑った、実家にある「ネズミ色のスーツケースの中身」【FPの助言】

父の前では贅沢できず〈タンス預金1,000万円〉をせっせと貯めた70歳母…父亡き後、様子が激変。40歳娘が目を疑った、実家にある「ネズミ色のスーツケースの中身」【FPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

タンス預金には空き巣や火事により財産を失ってしまうなど、さまざまなリスクがあります。しかし、現金主義の根強い高齢親の世代では、タンス預金を何年も続けているという人も少なくなく……。自分の親のタンス預金を見つけたら、あなたはどうしますか? 放っておくと想定外の事態となることも。本記事では、Hさんの事例とともに、高齢親の資産管理について、FPの三藤桂子氏が解説します。

貯金だけが趣味だった母、夫から解放されて…

Hさんは夫の手前、贅沢を一切することなく生活してきました。1人になって時間を持て余すことが増えたことから、近所の友人夫婦の勧めで、シニアクラブの集まりに参加してみることに。

 

いままでサークル等、集まりや人との付き合いにはあまり積極的に参加してこなかったHさん。これまでで一番切なかった思い出は、娘の中学校の付き合いでできた友人たち(現在でいうママ友)が誘ってくれた長野旅行へ参加できなかったことです。

 

娘つながりで顔を合わせる仲となったとはいえ、非常に馬の合う友人たちでした。そのため、Hさんはどうしてもこの旅行に参加したかったのですが、ついに夫の許しが出ませんでした。それから何度かそうしたチャンスはありましたが、集まりへもイベントへも欠席率が高いHさんは、付き合いが悪いと思われたのか、次第に友人たちとも疎遠に……。

 

Hさんにはそうした昔のしこりがどこか胸の中に残っていたようです。好きなときに出かけられる、好きな友人に会いに行ける環境は、新鮮に感じます。シニアクラブの年齢層は60代から90代で、Hさんのように配偶者に先立たれた、おひとりさまも多くいます。

 

おひとりさまは、一般的に、お金も時間も自由に使うことができます。Hさんは既往症もなく、毎日自由な時間が多いため、シニアクラブ以外でも誰かを誘わずとも、ランチに旅行にとアクティブに出かけるようになりました。

 

いきいきと暮らす母、不安が募る娘

電話で話す母は、思い切って入会したシニアクラブがとても楽しいと、いきいきとした声をしています。楽し気な母の様子に喜ぶ一方、羽振りがよくなっていることを悟った娘は、不安が募ります。

 

父が亡くなった当時は、放心状態で家に引きこもりがちだった母が、ここ1年で雰囲気が大きく変わりました。明るくなったことは喜ばしいです。しかし、最近は食事や旅行等、頻繁に出かけているようで、母にお金の管理がきちんとできるのか、疑わずにはいられません。

 

娘は「お母さんが、楽しく過ごしているのは嬉しいけれど、お金、本当に大丈夫?」と尋ねると、母は「もちろんよ」と誇らしげに答えます。

 

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