(※写真はイメージです/PIXTA)

ドル/円急落により「円安トレンド」の転換をも予感させる現在、「米ドル円」に対する世の中の関心はかつてないほどに高まっています。そこで、今週の米ドル円相場の動向に影響を与えそうな「注目の経済指標」について、東京海上アセットマネジメントが解説します。

前週の米ドル/円の振り返り

為替市場では、植田日銀総裁が年内の追加利上げを否定しなかった一方で、パウエルFRB議⻑が9月の利下げの可能性を示唆するなど、日米金融政策の方向性の違いが意識され、8月2日には、1米ドル=149.52円と7月26日(154.13円)に比べ、大幅な円高米ドル安となりました(図表1)。

 

出所:Bloomberg
[図表1]ドル円と日米金利差 出所:Bloomberg

6月の毎月勤労統計や7月のISM非製造業景況指数などに注目

来週は、6月の毎月勤労統計や7月のISM非製造業景況指数などに注目しています(図表2)。

 

出所:Bloomberg
[図表2]来週発表予定の主要経済指標 出所:Bloomberg

 

5月の毎月勤労統計(確報)では、現金給与総額が前年比+2.0%と4月(同+1.6%)から伸びを高めました。現金給与の内訳をみると、所定内給与は、本系列(4月︓前年比+1.8%→5月︓同+2.1%)に加え、共通事業所ベース(4月︓前年比+2.2%→5月︓同+2.8%)も伸びが加速しており、春闘賃上げの影響が波及し始めたことが確認できる結果となりました(図表3)。

 

出所:厚生労働省
[図表3]所定内給与の推移 出所:厚生労働省
次ページ春闘の賃上げ率は……?

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