(※写真はイメージです/PIXTA)

誹謗中傷の舞台となりやすいSNS。なかでも、拡散力の高いTikTok上での被害も相次いでいます。では、もしTikTokで誹謗中傷の被害に遭ってしまったらどのような対応をすればよいのでしょうか? 本記事では、SNSにおける誹謗中傷対策とその対応について、Authense法律事務所の弁護士が詳しく解説します。

TikTokで開示請求をする際のポイント

TikTokで誹謗中傷の被害に遭った場合、発信者情報開示請求を検討している場合はどのような点に注意すればよいでしょうか? 最後に、主な注意点を3つ解説します。

 

削除請求は慎重に行う

TikTokでの誹謗中傷に対して法的措置をとりたい場合、誹謗中傷投稿やコメントの削除請求は慎重に行ってください。削除請求が認められると誹謗中傷の証拠が消えてしまい、発信者情報開示請求などが困難となるおそれがあるためです。

 

そのため、相手への法的措置を検討している際はまずスクリーンショットなどで漏れなく証拠を残して証拠に漏れがないことを弁護士に確認してもらってから、削除請求について検討するとよいでしょう。

 

できるだけ早期に対応する

TikTokで誹謗中傷の被害に遭ったら、できるだけ早期に対応してください。TikTokや接続プロバイダにおいてログは永久に保存されているわけではなく、一定の期間が過ぎるとログが消え、開示請求が困難となってしまうためです。

 

ログの保存期間はプロバイダによって異なるものの、おおむね3ヵ月から6ヵ月程度とされています。

 

また、このログの保存期間までに弁護士へ相談すればよいということでもありません。ログの保存期間内に裁判所から開示命令(または、この前段階としての消去禁止命令)を出してもらう必要があります。

 

そのため、誹謗中傷への法的措置は、誹謗中傷投稿を見つけたらできるだけすぐに対応に取り掛かることがカギです。どのように対応しようか悩んでいるあいだに、法的措置が困難となるおそれがあります。

 

弁護士に相談する

TikTokで誹謗中傷の被害に遭ったら、無理に自分で対応せず弁護士へご相談ください。

 

先ほど解説したように、発信者情報開示請求はTikTokの運営者などにフォームから連絡をとるなどして行えるようなものではなく、裁判手続きによって行うことが原則です。やみくもに発信者情報開示請求をしても認められるわけではなく、権利侵害があったと裁判所に認定してもらえるよう、法的根拠をもって主張しなければなりません。

 

また、自分でいろいろと調べているうちに時間が経ってログの保存期間が消えてしまえば本末転倒です。そのため、TikTokで誹謗中傷をされたら、誹謗中傷問題に力を入れている弁護士へ早期にご相談ください。

誹謗中傷被害は時間との勝負

TikTokで誹謗中傷をされた場合の対応について解説しました。

 

誹謗中傷に対しては、損賠賠償請求や刑事告訴などの法的措置が検討できます。ただし、相手が匿名である場合はこれに先立ち、発信者情報開示請求などで相手を特定しなければなりません。発信者情報開示請求は裁判手続きによって行うことが原則であり、ログの保存期間内に行う必要があります。そのため、誹謗中傷の被害に遭ったらできるだけ早く弁護士へご相談ください。

 

 

Authense 法律事務所

 

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