(※写真はイメージです/PIXTA)

誹謗中傷の舞台となりやすいSNS。なかでも、拡散力の高いTikTok上での被害も相次いでいます。では、もしTikTokで誹謗中傷の被害に遭ってしまったらどのような対応をすればよいのでしょうか? 本記事では、SNSにおける誹謗中傷対策とその対応について、Authense法律事務所の弁護士が詳しく解説します。

TikTokで誹謗中傷の被害に遭った相手に法的措置を講じたい

TikTokで誹謗中傷の被害に遭ったら、これに対してどのような法的措置が検討できるのでしょうか? ここでは、3つの法的措置の概要を解説します。

 

1.削除請求

1つ目は、削除請求です。削除請求とは、誹謗中傷などを内容とした投稿を削除するよう求めることです。まず、自分の動画に書き込まれたコメントであれば、削除請求をするまでもなく自分で自由に削除できます。


一方で、相手が投稿で誹謗中傷をしている場合やなりすましアカウントを作成された場合、自分の姿が移った動画が無断で投稿されている場合などには、被害者であっても自由に削除することはできません。その場合、TikTokの運営社へ削除を求めて「通報」することとなります。TikTokが削除に応じない場合は、裁判上の手続きをとることで削除できる可能性もあります。

 

ただし、問題のコメントや投稿などが消えてしまうと誹謗中傷の証拠が消え、ほかの法的措置が困難となります。そのため、損害賠償請求や刑事告訴を検討している場合は、焦って削除請求することは避け、先に弁護士へご相談ください。

 

2.損害賠償請求

2つ目は、損害賠償請求です。損害賠償請求とは、相手の不法行為によって受けた損害を金銭で賠償するよう、相手に対して求めることです。相手の行った投稿が権利侵害にあたる場合は、損害賠償請求ができる可能性が高くなります。損害賠償請求は、まず弁護士から文書を送るなどして裁判外で行うことが一般的です。この段階で相手が非を認め謝罪をし、請求した金銭を支払った場合はこの時点で解決となります。

 

一方、相手が連絡を無視するなど不誠実な対応を取る場合は、裁判上での損賠賠償請求へと移行します。

 

3.刑事告訴

3つ目は、刑事告訴です。刑事告訴とは、犯罪行為があったことを申告し、犯人の処罰を捜査機関に求める意思表示です。TikTokでの誹謗中傷は刑法上の名誉毀損罪や侮辱罪などの犯罪行為にあたることが多く、刑事告訴をすることで相手に前科・前歴がつく可能性が生じます。

 

刑事告訴が受理される前後で、警察で捜査がなされ、必要に応じて相手が逮捕されます。その後は検察に事件が送られ検察でも捜査がなされ、その結果を受けて「起訴」か「不起訴」かが決まります。

 

注目のセミナー情報

【減価償却】9月20日(金)開催
<税理士が解説>経営者なら知っておきたい
今が旬の「暗号資産のマイニング」を活用した賢い節税対策

 

【医院開業】9月26日(木)開催
【医師限定】人生設計から考える!
医療業界に精通したFPが語る〈医院開業資金〉のリスクと備え

次ページTikTokは匿名のユーザーも多いが…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧