(※写真はイメージです/PIXTA)

相続人間での遺産分割協議がまとまらない場合は、家庭裁判所の調停委員が遺産分割に関する話し合いを調整してくれる「遺産分割調停」へ移行します。遺産分割調停は、どのような流れで進行するのでしょうか? 本記事では、Authense法律事務所の堅田勇気弁護士が、遺産分割調停の進め方と注意点について解説します。

調停が不成立となった場合

調停が不成立となったら、遺産分割審判へと移行します。遺産分割審判とは、さまざまな事情を考慮したうえで裁判所が遺産のわけ方を決める手続きです。

 

遺産分割審判の結果に不服がある場合は、審判の告知から2週間以内に高等裁判所に対して即時抗告をしなければなりません。当時者が誰も即時抗告をしなければ、審判の結果で遺産分割を行うべきことが確定します。

 

審判が確定したあと、審判書きを使って遺産の名義変更や解約などの手続きを行います。
審判が確定したにもかかわらず従わない人がいる場合は、強制執行をすることもできます。

弁護士なしでは調停で不利になることも

遺産分割調停の流れについて、ステップごとに解説しました。

 

遺産分割調停は、家庭裁判所の調停委員が話し合いの調整を行う手続きです。期日には、調停委員が当事者双方から交互に意見を聞く形で話し合いが進行します。調停が無事に成立すると調停調書が発行され、これを使って遺産の名義変更などを行います。一方、調停が不成立となったら遺産分割審判に自動的に移行します。

 

調停の申し立てにはさまざまな書類が必要となるほか、不用意な発言をすれば調停で不利となってしまうかもしれません。そのため、遺産分割調停は、弁護士にサポートを受けて進めるようにしてください。

 

〈参考〉

※名古屋家庭裁判所:申立書添付書類一覧表兼チェックリスト

https://www.courts.go.jp/nagoya-f/vc-files/nagoya-f/04kajibu/05/00mousitatesyotennpusyoruiitirankenntyekkurisuto0510.pdf

 

 

堅田 勇気

Authense法律事務所

 

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