(※写真はイメージです/PIXTA)

世の中には数多くの会社がありますが、その中でも最重要なのは「株式会社」だといえます。ここでは、株式会社が世の中の役に立つメカニズムについて見ていきましょう。経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

リスク分散もできる!

塚崎パンであれば、筆者が全財産を投じれば設立できるかもしれませんが、それは筆者にとってリスクが大きすぎます。事業が失敗したときに全財産を失いかねないからです。

 

しかし、10人の友人と資金を出し合って会社を作るならば、失敗しても資産の10分の1を失うだけで済みますから、気楽に事業を営むことができます。

 

世の中には「6割の確率で2倍になるが、4割の確率でゼロになる」というような投資案件が多数あります。多くの人は臆病(慎重)なので、たとえば「2倍になるかゼロになるか、確率が五分五分だったら投資しない。7割の確率で2倍になるような投資案件があるなら、投資してもいいが…」と考えているわけです。そうであれば、少しだけ大胆な人(臆病度合いが少ない人)は、簡単に期待値がプラス(確率的には儲かる)案件を手にいれることができるわけです。

 

中小企業の経営者の中には、1人で株式のほとんどを持っているような人もいますし、そういう人は成功すれば大金持ちになれるのでしょうが、筆者はそこまでの勇気はないので、せいぜい「10人で会社を10社設立して、10分の1ずつ株を持つ」といったところだと思います。

 

そうすれば、確率的には6社の株が2倍になり、4社の株がゼロになり、総資産は増えることが期待できます。大不況が来て9社が倒産する、ということもあり得ますので、リスクがないわけではありませんが、全財産を1つの会社に注ぎ込むよりは、はるかに安心でしょう。それができるのが、株式会社の魅力の1つですから、活用したいですね。

 

実際には、もう少し保守的に、資産の半分を銀行預金で持ち、資産の10分の1を塚崎パンの株で持ち、残りの10分の4は上場企業の株の投資信託で持つ…という人が多いのでしょうが。

 

ちなみに投資信託というのは、プロが大勢の投資家から資金を集めて上場企業の株などを買い、儲かっても損してもそのまま(手数料を差し引いて)投資家に返却する、というものなので、数百社の上場企業の株を少しずつ買ったのと同じ効果が得られるのです。

 

今回は、以上です。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密ではない場合があります。ご了承いただければ幸いです。

 

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塚崎 公義
経済評論家

 

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