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IMF「アジア新興市場は世界経済の主要なエンジン」
国際通貨基金(IMF)は最新の世界経済見通し報告書で、国内総生産(GDP)成長率予測について、中国(5%)、インドネシア(5%)、マレーシア(4.4%)、カザフスタン(3.5%)、イラン(3.3%)を上回ります。また、タイ(2.9%)、エジプト(2.7%)、韓国(2.5%)、パキスタン(2%)、サウジアラビア(1.7%)、日本(0.7%)に対し、フィリピンは2024年6%、2025年6.2%としました。これはインドの7.5%のGDP成長予測に次ぐものです。
IMFは2024年の世界成長予測を3.2%、2025年を3.3%とし、前回の報告書の予測から大きく変わっていません。IMFは米国の成長予測を今年は2.6%に引き下げましたが、2025年の成長は1.9%で維持しました。アジアの新興市場は世界経済の主要なエンジンであり続けているとしています。
新興市場および発展途上国の成長予測は上方修正されており、この増加は特に中国とインドの強い経済に支えられています。新興市場および発展途上国のアジアの成長予測を今年は5.4%、2025年は5.1%としました。
中国の成長予測も今年は5%に引き上げられました。これは主に民間消費の回復と第一四半期の強い輸出によるものです。中国の成長は高齢化と生産性の成長鈍化の逆風により、来年には4.5%に鈍化し、2029年までには3.3%にまで減速すると見られています。
IMFは、リスクはバランスが取れているとしているものの、インフレの上振れリスクは、サービスインフレ抑制の進展の欠如や、新たな貿易や地政学的緊張から生じる価格圧力から生じる可能性があるとしています。
高インフレのリスクは、長期的な高金利の可能性を高めており、これが財政、金融のリスクを増大させるとしています。金利の不均衡から生じる持続的なドル高は、資本の流れを混乱させ、計画された金融緩和を妨げ、成長に悪影響を与える可能性があるとも指摘しています。持続的な高金利は借入コストを引き上げ、金融の安定性に影響を及ぼす可能性があるともしています。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、直近の会合で、金利を5.25%~5.5%のまま据え置いています。
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