前回は、フィリピン賃貸物件で入居者が付く「インテリア」の仕上げ方について説明しました。今回は、フィリピンの賃貸物件入居者が求める「インテリア」とは何かを、現地の事情とともに見ていきます。
「費用対効果が見込める」なら内装にコストをかける
内装にお金をかけた分だけ、利回りが上がるというものではありません。
たとえば「家電はすべてパナソニック製なので、この金額で貸したい」と言われても、それを求めている人は果たして何人いるのでしょうか? 内装を考える際は、そういった目線で作戦を立てていく必要があります。
私たちのお客様で、日本ブランドの電化製品を無理に揃えたオーナーがいました。確かにそのような物件を探している人もまれにいますが、それは少数です。しっかり需要に伴ったインテリアを備えるべきです。
内装にかかる費用は、1㎡につき1万~1万5000ペソ(日本円で2万6000 ~3万4000円)程度が目安です。きちんと費用対効果が見込めるのであれば、より多くのコストをかけてもよいとは思います。1㎡3万ペソでやっている人もいますが、それでは利回りが大きく下がります。いずれにしても、やり過ぎない程度に収めることが肝心です。
「家具付き物件」は意外に割安!?
■物件タイプごとの内装費目安
・シングル向け①(30㎡程度・スタジオタイプ)約30万ペソ
・シングル向け②(40㎡程度・1ベッドルーム)約48万ペソ
・ファミリー向け①(80㎡程度・2ベッドルーム)約105万ペソ
・ファミリー向け②(120㎡程度・3ベッドルーム)約170万ペソ
私たちの会社では購入から内装までワンストップで請け負うことができますが、ご本人の希望があれば購入者が直接手を入れることもできます。また、現地の専門業者へ相談することも可能です。
メガ・ワールドやアヤラといったデベロッパーも内装委託を請け負いますが、かなり高額になるためお勧めしません。
最近では、デベロッパーが家具付きで物件を売っているケースもあります。「ワン・セントラル」という物件は最初から家具付きで、部屋ごとにインテリアが違います。デベロッパーが家具を大量発注することでコストダウンとなるため、意外にも、家具付きは割安になります。こうした物件は、日本人にも大変な人気があります。
GSR株式会社 会長
zukky PTE CEO
Gate of Assets Fundation director
一般社団法人フィリピンアセットコンサルティング 主席コンサルタント
1979年、愛知県生まれ。大原簿記専門学校卒業後、アパレル会社での勤務をへて、2000年、同業種で独立。同年自社ブランドを立ち上げ、卸、直営店舗を展開。その後、海外生産拠点を背景にOEM事業を開始。2005年にフィリピンに行き、1人のタクシードライバーに人生の生き方を考えさせられ、同地にて為替&アテンドビジネスをはじめ、もともとの事業を売却。その後、2007年にコンサル会社、2009年にPR会社を設立。2010年にフィリピンでオフショアのシステム会社が開発するフィリピン最大規模のITプラットフォーム事業へ投資。ハンズオンでビジネスの拡大の活動を続け数十の新規事業の立ち上げに貢献。2006年より子供たちの支援なども積極的に行いその功績により2022年にフランスの社会文化奨励勲章を受勲。
2014年にHallohallo Home incの事業構築サポートを行う中で、不動産売買仲介、管理、リーシング、内装、建築、ストリートチルドレン復学プログラム、人材派遣等、日本とフィリピンの双方にメリットのある事業が重要だと痛感する。フィリピン人や現地の弁護士、税理士、色々な人材に騙された事で自身で学びフィリピンでの成功パターンを習得したのだが、唯一不明だった現地の経済を動かす巨大財閥との付き合いにより、ほとんどの日本人の資産保全の思考が間違っていることに気が付く。2019年以降はシンガポールとフィリピン、アメリカ、イスラエル、フランスを中心に富裕層を対象にしたビジネスを構築。
著者プロフィール詳細
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連載「フィリピン不動産投資」が資産形成に最適な5つの理由
ハロハロホーム マニラ本社
Director
ハロハロホームは、フィリピンのメトロマニラ首都圏のビジネス中心地マカティ市に本社を構え、フィリピン不動産投資や、フィリピンの土地販売を手がける企業。賃貸仲介サイトの運営、不動産管理、メンテナンス、内装、転売のサポートなど、購入・管理・売却まですべて対応できる強みを持つ。
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