前回は、フィリピンの賃貸物件入居者が求める「インテリア」とは何かを、現地の事情とともに説明しました。今回は、フィリピンの不動産会社との上手な付き合い方を見ていきます。
専任媒介や一般媒介のような違いはなし
フィリピンでは不動産会社との契約方式は、「専任媒介」「一般媒介」のような形で分かれていません。複数のブローカーに仲介を依頼しますが、鍵はオーナー、もしくは委託を受けた管理会社が持っていて、ブローカーには絶対に渡しません。
私たちの会社が管理している物件であれば、もちろん自社で客付けするのが大前提です。しかしお客様と私たちの会社、そして他社が関わることでwin‒winの結果が出るのであれば、持っている物件情報は公にするべきだと考えています。
人対人のコネクションが幅を利かせるフィリピン
ただ、同様の考えを持っている会社は少ないのが実情です。「後から来た会社には情報は出したくない」といった見えないライバル心があるのは、人情でしょう。もちろん、日本でいう系列や派閥のようなものも存在します。
とりわけアナログな仕組みが残っていて、人対人のコネクションが幅を利かせるフィリピンでは、どのように人脈を構築していくかが重要です。そんな中で、私たちの考えは、「情報を抱え込まないことで、自社の利益が減っても他社とのつながりができる。そして新たなコネクションやルートが開拓できれば、それが新たなチャンスにもなる」というものです。
それぞれの仲介会社によって、持っている販路やお客様が違います。それぞれの駐在員のルート、ローカルのルート、出稼ぎに来ている外国人のルート、派遣社員のルート。それらへ情報を拡散していくことで、マッチングを促し、空室を埋めていくことが可能になります。
GSR株式会社 会長
zukky PTE CEO
Gate of Assets Fundation director
一般社団法人フィリピンアセットコンサルティング 主席コンサルタント
1979年、愛知県生まれ。大原簿記専門学校卒業後、アパレル会社での勤務をへて、2000年、同業種で独立。同年自社ブランドを立ち上げ、卸、直営店舗を展開。その後、海外生産拠点を背景にOEM事業を開始。2005年にフィリピンに行き、1人のタクシードライバーに人生の生き方を考えさせられ、同地にて為替&アテンドビジネスをはじめ、もともとの事業を売却。その後、2007年にコンサル会社、2009年にPR会社を設立。2010年にフィリピンでオフショアのシステム会社が開発するフィリピン最大規模のITプラットフォーム事業へ投資。ハンズオンでビジネスの拡大の活動を続け数十の新規事業の立ち上げに貢献。2006年より子供たちの支援なども積極的に行いその功績により2022年にフランスの社会文化奨励勲章を受勲。
2014年にHallohallo Home incの事業構築サポートを行う中で、不動産売買仲介、管理、リーシング、内装、建築、ストリートチルドレン復学プログラム、人材派遣等、日本とフィリピンの双方にメリットのある事業が重要だと痛感する。フィリピン人や現地の弁護士、税理士、色々な人材に騙された事で自身で学びフィリピンでの成功パターンを習得したのだが、唯一不明だった現地の経済を動かす巨大財閥との付き合いにより、ほとんどの日本人の資産保全の思考が間違っていることに気が付く。2019年以降はシンガポールとフィリピン、アメリカ、イスラエル、フランスを中心に富裕層を対象にしたビジネスを構築。
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連載「フィリピン不動産投資」が資産形成に最適な5つの理由
ハロハロホーム マニラ本社
Director
ハロハロホームは、フィリピンのメトロマニラ首都圏のビジネス中心地マカティ市に本社を構え、フィリピン不動産投資や、フィリピンの土地販売を手がける企業。賃貸仲介サイトの運営、不動産管理、メンテナンス、内装、転売のサポートなど、購入・管理・売却まですべて対応できる強みを持つ。
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