前回は、フィリピン賃貸物件で入居付けを行う際の「内装」の重要性について説明しました。今回は、フィリピン賃貸物件で入居者が付く「インテリア」の仕上げ方について見ていきます。

日本なら1カ月で終わる工事が3カ月かかることも!?

フィリピンで内装工事をする場合、日本よりも工期がかかることが大半です。壁や床の工事、家具家電の設置は1カ月程度が目安ですが、状況によってはそれ以上の日程がかかる場合もあります。

 

私たちの会社には、「ハロハロビルダー」という系列の工務店があります。その会社を利用すれば、工期の計画が立てやすくなっています。しかし、やはり実際に働いているのはフィリピン人なので、日本ほど厳密にはいきません。フィリピンの不動産業界では、内装の工期もラフにカウントする必要があります。

 

 

投資家のお客様は「一刻も早く商品化して出して賃貸に回したい!」と仰います。もちろん私たちもそれは理解しているのですが、日本なら1カ月で終わる工事が3カ月かかることもあるというのが実情です。事前にそれはお伝えして、工期に余裕を見てもらっています。

 

次の写真は、私たちの会社のスタッフが仕上げたものです。家具や家電はもちろん、寝具や食器類なども揃えてあり、明日からでも住めるような形になっています。ただし、トイレに温水洗浄便座は付いていません。

 

【インテリアの例】

外国人を遠ざける「Too much」なインテリアに注意

渡辺は、たくさんの物件を見てきました。その経験を踏まえて言えば、派手なものよりもシンプルなインテリアのほうが人気です。そこで私たちはいつも、スタッフに「Too much(やり過ぎ)はダメ」と指示しています。これは世界共通で、やり過ぎはお客様が付きません。1年間ずっと住むことを考えると、柄や形状などはシンプルなものが良いのです。

 

以前にお伝えしましたが、フィリピンでは外国人が土地を所有することはできません。法人名義であれば可能ですが、法人所有権は40%まで。残りの60%以上は現地資本と決められています。もちろんパートナーが外国人という場合もありますが、今あるコンドミニアムの多くは、原則フィリピン人が所有している計算になります。

 

フィリピン人オーナーの好む内装はとても派手です。ですから、シンプルで住みやすい部屋を探すことは困難を極めます。

 

 

私たちが好ましいと思うような物件は、恐らく20%にも満たないでしょう。フィリピン人が借りると決まっていれば問題ありませんが、派手なインテリアは外国人を遠ざけてしまいます。

 

なかなか入居が決まらないと嘆いている方がいますが、賃貸仲介をやっている側からすると、「良い立地の良い物件を持ってきてくれたら、いくらでも稼げますよ!」というのが本音です。

本連載は、2016年2月27日刊行の書籍『億万長者になりたければ、フィリピン不動産を買いなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

億万長者になりたければ、 フィリピン不動産を買いなさい

億万長者になりたければ、 フィリピン不動産を買いなさい

鈴木 廣政・渡辺 頼子

幻冬舎メディアコンサルティング

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