法の抜け穴を狙った節税はNG
時価と相続税評価の極端な乖離を活かして節税効果を狙う。そんな「抜け道」のような事例に対しては、「路線価評価が著しく不適当である」との判断が最高裁で下されてもいます。税に対する考え方は社会の状況により変化していきます。
その意味でも、あまりに軸を傾けるのは危険であると言えます。また、銀行をはじめとする金融機関は一般に、資産管理会社の資産を、相続税評価による積算評価で評価します。
こうした点からも、節税目的のリスクを感じ取っていただければ幸いです。法の抜け穴を狙ってまで目先の節税のために奔走するというのは、この資本主義社会を実力で生き抜いて、資産を成してきた新富裕層の方々にはふさわしくない。僭越ながらも、私は常にそう思って仕事をしています。
こうした価値観に共感していただける方々と共に、社会に対して大きな価値を提供していきたいと考えています。このような考え方は、何も不動産投資に限ったものではありません。多くの方が本業を通じて日々体現されているものだと理解しています。それを不動産投資においても、そのまま継続していただきたいわけです。
これから物件を買おうとしている自分の目的は何なのか? 単なる節税なのか。それとも、良い土地を活用し、社会を豊かにしていくことなのか? 不動産の購入はその人の生き方が表れます。だからこそ、新富裕層の方々には、本質としっかりと向き合い、判断していただきたいと思っています。
杉山 浩一
株式会社プラン・ドゥ 代表取締役
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