3.駐車場の空き区画が管理費の値上げにつながる
東京都のマンション総戸数は、約190万戸と2位の神奈川県の約96万戸と比較して約2倍も多く、全国でも圧倒的に最多(2019年1月31日株式会社東京カンテイプレスリリース資料参考より)ですが、それとは反対に、自動車保有率は全国でもっとも低く、近年ではマンション敷地内の駐車場の空き区画が問題となっています。そして、駐車場の空き区画による駐車場収入の減収が、将来的な管理費の値上げにつながっていく、大きな要因ともなっているのです。
たとえば、毎月1区画3万円で合計10区画の駐車場があるようなマンションであれば、3万円×12か月×10区画=年間で最大360万円もの管理組合の収入となります。
極端なたとえではありますが、駐車場収入を前提にして管理費を徴収している管理組合が、もしこれらすべての駐車場が空き区画になった場合には、年間の駐車場収入と想定していた360万円分がマンション全体の管理費の減収となり、すべての管理組合員に跳ね返ってきます。
本来、駐車場収入は管理費としての収入にすべて計上するのではなく、駐車場の維持・管理分のみ管理費へ計上して、その余剰分は修繕積立金に積み立てることが適正とされています。
しかし、実際には駐車場の収入をすべて管理費に計上して、駐車場収入ありきで管理費の徴収金額を設定している管理組合が多いのが現状です。そのため、駐車場収入が減ると管理費の値上げにつながっていくわけです。
片岡 史朗
マンションLIFEコンサルタント
※本記事は『買った後に絶対後悔しない! 金持ちマンション購入術』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
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