管理組合の活動で収益を増やす
マンションの管理組合では、12〜15年程度ごとに実施する大規模な修繕工事などに備えて、各組合員から修繕積立金を毎月徴収して積立てをしていきます。新築にせよ中古にせよマンションでは、適正な修繕積立金の金額を徴収することが大切で、そのためには修繕積立金の値上げをしなければなりません。
しかし、理事会が中心となって行なう管理活動によって、管理組合の収益を増やし、修繕積立金の値上げ金額を確実に低減することが実現できるのです。ここでは、そのような管理組合の収益を増やすための3つの管理活動についてあげていきます。
1.マンションすまい・る債の購入
マンションの規模や徴収金額によっても異なりますが、100戸あるマンションで1戸あたり毎月1万円の修繕積立金を徴収していると仮定すると、管理組合全体で毎月100万円、年間で1,200万円もの修繕積立金が毎年積み立てられていくことになります。
この多額の資金を、銀行などの金融機関の普通預金や定期預金に預け入れたとしても、昨今の低金利では、何年経過してもすずめの涙ほどの利息しかつきません。
そこで、マンション管理組合で活用していきたいのが、住宅支援機構が国の認可を受けて発行している「マンションすまい・る債」と呼ばれる債券の購入です。これは、マンション管理組合だけが購入できる債券で、2022年度は債券を購入して10年間保有していれば、0.208%の平均利率がつきます。
具体的な数字をあげると、1,200万円分購入したとすると、10年後には約25万円の利息がつきます。実際には、この利息に税金が差し引かれますが、他の金融機関の定期預金などと比べても遥かに多くの利息がつきますので、賢い資産運用といえるでしょう。
また、住宅支援機構の債権は元本保証まではされていませんが、日本政府が100%出資している政府系の金融機関であるため、安全性はかなり高いものなので安心です。ただし、マンションすまい・る債の購入にも、管理組合の総会での承認がなければ購入できませんので、理事会が購入するために活動することが必要となります。
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