管理費の将来的な値上げのリスク要因
管理組合へ毎月納める管理費は、マンションを維持管理していくために、エレベーターなど設備の保守費用や、消防設備などの点検費用、マンションの建物管理を委託する管理会社への委託費用などに使われる、必要不可欠な税金のようなものです。そのため、万が一不足するようなことがあると、管理費を値上げせざるを得なくなります。
ここでは、管理費の値上げの可能性や値上げの要因など、新築マンションを購入する前に知っておきたい管理費について触れていきます。
1.管理費の値上げの可能性
管理費が新築購入時から将来にかけて値上げされる可能性は、修繕積立金の値上げと比較すると、かなり低くなります。それでも値上げのリスク要因はいくつかあり、注意が必要です。
すべてのマンションに共通する高いリスクの要因としては、人件費の高騰に伴う値上げが考えられます。しかし、人件費の値上げの予想は世の中の状況により変わることなので、いつどのくらいの金額が値上がりするかを予想することは困難です。残念ながら、人件費高騰による値上げ金額をあらかじめ想定することは難しいでしょう。
2.管理費の値上げを想定するには
人件費高騰など、世の中の情勢の変化による値上げ金額を想定することは難しいのですが、年間を通じてマンションを維持管理していくために作成される収支予算案を確認することで、管理費の値上げの可能性を探ることができます。新築の場合には、管理規約の別表に記載していることもありますので、マンション販売会社の担当者に依頼して見せてもらいましょう。
収支予算案を見るポイントとしては、年間の管理費収支が赤字になっていないか。または、予備費などの不測の事態に対応するための予算を計上していないにも関わらず、ほとんど予算が余らない収支計画になっていないかを確認することです。
もしそのような収支計画になっている場合には、将来的に値上げの可能性が高いと想定してもいいでしょう。
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