7月末の日米の金融政策決定会合に注目
■7月は、日米の金融政策決定会合が月末の30~31日に開催されます。日銀は6月の金融政策決定会合で長期国債の買い入れを減額する方針を決め、次回7月会合で今後1~2年間の具体的な減額ペースを発表することを明らかにしました。また、植田総裁は国会で、7月会合について「場合によって政策金利が引き上げられることも十分あり得る」などと述べており、金融政策正常化に向けた決定内容が注目されます。
■米連邦準備制度理事会(FRB)は、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置き、年内3回を見込んでいた利下げ見通しを1回に修正する政策金利シナリオを公表しました。こうしたなか、7月のFOMCの声明文やパウエル議長の会見が注目されます。
■欧州では、18日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開かれます。ECBは6月の理事会で、4年9ヵ月ぶりに政策金利の引き下げを決めました。ただ、ラガルド総裁は記者会見で、今後の利下げペースについては「データ次第」としてガイダンスを示さなかったことなどから利下げを急がないとみられ、政策金利は据え置きが見込まれます。
(2024年6月26日)
石井 康之
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
チーフリサーチストラテジスト
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