(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資では、物件の周辺地域について把握することも重要です。とはいえ、駅からの距離や近場に学校・スーパーがあるかなどといった「利便性」にばかり注目していると、物件本来の価値を見落としてしまうかもしれません。そこで本記事では『新富裕層のための本質的不動産投資』(明日香出版社)より一部を抜粋・再編集し、著者の杉山浩一氏が語る「物件選びにおける〈地歴〉の重要性」についてご紹介します。

バブル期からずっと残っている「中古物件」に秘められた価値

私たちはバブル期に建てられた中古物件を扱っているため、当時その物件を建てた方とは実際に会えない場合が多いです。

 

それでも、その物件がそこに残っているということは、おそらくその土地の地主だったその方が、「この場所だったら地盤も良くて安全だろう」とか、「利便性が高くて入居者が多く集まるだろう」などと考えたためだと推察されます。

 

言い換えれば、多くの入居者が住んでくれるだろうと考え、そこに十分な収益性を見いだしたからこそマンションを建てるという大きな投資の決断をしたものと想像することができます。

 

実際のところ、現在に至るまで誰かが住み続けているという事実は、その狙いが決して外れていなかったことを証明しています。それゆえ、中古の賃貸物件で明らかにおかしな土地に立っているのに満室稼働しているような物件を目にすることはありません。

 

分譲マンションの場合は、ある意味では売ってしまえばそれで終わりです。しかし、賃貸マンションでは、一人ひとりの入居者が気に入って住み続けてくれたり、空室が生じてもすぐに別の誰かが入ってくれたりしなければ存続できません。

 

その点で、長く人々が住み続けているマンションは、魅力的な土地に建てられたとも考えることができるのです。

 


杉山 浩一
株式会社プラン・ドゥ 代表取締役

 

 

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※本連載は、杉山浩一氏の著書『新富裕層のための本質的不動産投資』(明日香出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。

新富裕層のための本質的不動産投資

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