投資目的の「生命保険」を選ぶ際は要注意
年収800万円の佐藤さん(仮名/男性)は50歳を機に老後の資産形成に向けて準備を始めることにしました。自分でもいろいろと調べ、資産運用は1つの商品に偏るのではなく、分散が必要であることを学び、なににお金を預けようかと悩んでいました。
ある日、職場の同僚からファイナンシャルプランナーを紹介され、話を聞いてみることにしました。そのファイナンシャルプランナーが言うには、「佐藤さんの場合はご家族がいるので、自分でお金を増やしながらも万が一佐藤さんが亡くなったときに家族に効率よく残せるようにするのがいいですね」とのこと。そこで提案されたのが、以下の2つの商品でした。
1.変額終身保険
保険期間:終身
払込期間:65歳
死亡保険金額:500万円
保険料:毎月1万2,000円
2.一時払い米ドル建て終身保険(毎年定期支払タイプ)
保険期間:終身
払込期間:一時払い
死亡保険金額:3,000万円
保険料:3,000万円
1つ目は「変額保険」という商品で、保険料は運用されて増やすことができるが、万が一のことがあった際には契約時に決めた保険金額を受け取れる商品とのこと。世界中の株式を対象とした投資信託を使って運用すれば長期的に資産を増やして老後に使うことの説明を受けました。運用はしたことがないから怖いけれど、商品を出している保険会社は有名な会社だし、毎月1万円くらいなら、初心者でも安心して運用できると感じました。
2つ目に紹介された商品はまとまったお金を保険に預けることで毎年利息を受け取り、万が一亡くなった際は家族に保険金を非課税で渡すことができるとのこと。お小遣いの足しにして使うことができるうえ、家族のための準備ができる素晴らしい商品だと感じました。また、先ほどの変額保険は投資信託を通して株式に投資ができて、終身保険は債券に投資ができているらしく、分散もできて50歳の自分にはぴったりだと考え、ファイナンシャルプランナーに契約をお願いしました。
契約してから1年が経ち、終身保険の利息が入ってくると金額は120万円ほどで、ボーナスが年2回から3回に増えたような気分で嬉しくなりました。しかし、佐藤さんはその後に思いもよらぬことを知ることになってしまいました。
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