第2フェーズ(転職、米株高、印税フェーズ)
しかし、後半の第2フェーズでは、転職を機に少しスタイルが変わります。年収が上がり、少し気持ちに余裕が出て株式投資を再開。しかもちょっと上がるとすぐに売りたくなっていた性格の僕が、気持ちの余裕からか、打って変わって長期投資のスタイルをとるようになったのです。
このときに投資先として選んだのは、今まで散々痛い目を見てきた日本株ではなく、グーグル、アップル、アマゾンなどの米国株。そしてそれらがその後4年間で軒並み2~5倍くらい伸びてくれたことを受け、金融資産が大きく増加したのです。
あわせて僕が勤めていた外資系企業は給与体系の一部として株を付与する制度があり、2017年に付与された800万円分の株が4年後に4倍近くの3,000万円超になったことで、資産増に大きく寄与してくれました。
FIREした人の多くが投資で資産を大きく増やしていますが、アベノミクスの株高局面で下手を打った僕も、会社の株の付与のおかげでなんとかそこに滑り込めたのです。これとあわせて、このフェーズからはじめることとなった副業としての出版の印税も、資産増加に寄与してくれました。
第1フェーズとは異なり、第2フェーズのほうの再現性はあまり高くありません。これは、第1フェーズが「現在働いている職場で給与を得て、その範囲内でどのように資産を増やすか」という現在の延長線上に焦点が当たっている一方で、第2フェーズが「より給与の高い企業へ転職をしたり、自分の好きなことでお金を生み出したりする」という、現在とは違う行動が求められているからにほかなりません。
特に一人ひとり「好きで得意なこと」が違いますから、この第2フェーズは僕のやったとおりに再現しようとするのではなく、あなたが価値を生み出せるものは何なのかということを、人生をかけて探し出していく必要があるのです。
ですから、FIREをするためには、まずは第1フェーズでしっかり資産を構築しながら、余裕が出てきたら自分なりの第2フェーズの迎え方を考えておくことが大切なのです。
寺澤伸洋
作家/講演家
※本記事は『ぶっちゃけFIRE 手取り25万円で子育てしながら1億円ためる方法教えます』(主婦と生活社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
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