高配当株投資をするなら「ドル・コスト平均法」よりも「投資可能な資金を一括投資」がおすすめな理由【マネックス証券チーフ・ストラテジストが解説】

高配当株投資をするなら「ドル・コスト平均法」よりも「投資可能な資金を一括投資」がおすすめな理由【マネックス証券チーフ・ストラテジストが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

投資初心者にオススメの買い方としてよく紹介されるのが、「高配当株は数回に分けて購入するべき」ということです。しかし、『利回り5%配当生活』(かんき出版)の著者である広木隆氏は、初心者こそ高配当株投資は一括で購入した方が良いと指摘します。さらに、高配当株は「極論いつ買ってもいい」ので、サラリーマンに適しているのだとも言います。その理由を著書より一部抜粋してご紹介します。

最大のリスクは、乗り遅れること

株式や投資信託を買う方法として、よく投資初心者向けの本で書かれているのは、一度にまとまった金額で購入するのではなく、数回に分けて購入しましょう、という方法です。

 

それも、できれば積立投資が良い、ということなのですが、高配当利回り銘柄投資の場合は、出来れば自分が投資できる資金を早くまとめて投資したほうが良いと思います。

 

なぜ一般的には積立投資が良いと言われるのか、ご存じでしょうか。ちょっと投資をかじった経験のある人なら、恐らく多くの方が「ドルコスト平均効果が得られるから」と答えるのではないでしょうか。

 

ドルコスト平均効果とは、一定の期間を開けながら、一定金額で、同一のものを買い続けることです。たとえば毎月25日に、東証株価指数に連動するインデックス型投資信託を1万円ずつ買っていく、というのがそれです。

 

定額積立投資は、何となく価格変動リスクを緩和できそうな気がするので、特に投資初心者に対して勧められる傾向があります。でも、高配当利回り銘柄投資の場合、私は出来ることなら一括で投資することをお勧めします。

 

ドルコスト平均効果は、値段が大きく下がった後、上昇に転じたときに効果を発揮します(細かいシミュレーションは割愛します)。

 

株価はもちろん値下がりするだけでなく、値上がりすることもあります。値上がりすればキャピタルゲインを得ることはできますが、問題は配当利回り狙いで長期投資する場合、配当額が変わらないと、配当利回りが下がってしまうことにあります。

 

逆に株価が下落すれば、配当利回りは上昇しますが、キャピタルゲインは得られません。株価が上昇するか、それとも下がるかは誰にも分かりません。

 

だからこそ、現状の配当利回りで納得できるのであれば、運用できる資金を総動員させて、納得できる利回り水準の段階で、配当利回りを確定させたほうが良いのです。

 

高配当利回り銘柄投資にとって最大のリスクは、株価が値上がりして、自分の望む配当利回りが得られなくなることだと理解してください。

 

普通、株式投資をする場合、多くの人が恐れるのは、自分が投資したときの株価よりも値下がりすることです。

 

でも、それはキャピタルゲインを狙った投資をしているからです。高配当利回り銘柄投資の最大のリスクは、自分が投資する前に、お目当ての銘柄の株価が上昇してしまうことです。その意味では、発想の転換が必要だとも言えるでしょう。

 

 

広木 隆

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

 

※本記事は『利回り5%配当生活』(かんき出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

 

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※本連載は、広木隆氏による著書『利回り5%配当生活』(かんき出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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