プリンシプルのアウトライン
4月下旬に開催された第3回作業部会では、プリンシプルのアウトラインが提示されている。提示された5つの原則を中心に、必要なものは補充原則が追加されることが予定されているようだ。提示された原則案は以下の5つである。
【原則1】:アセットオーナーは、受益者等の最善の利益を勘案し、何のために運用を行うのかという運用目的を定め、適切な手続きに基づく意思決定の下、経済・金融環境等を踏まえつつ、運用目的に合った運用目標及び運用方針を定めるべきである。また、これらは状況変化に応じて適切に見直すべきである。
【原則2】:受益者等の最善の利益を追求する上では、アセットオーナーにおいて専門的知見に基づいて行動することが求められる。そこで、アセットオーナーは、原則1の運用目標・運用方針に照らして必要な人材確保などの体制整備を行い、その体制を適切に機能させるとともに、知見が不足する場合は、必要な外部知見の活用や外部委託を行うべきである。
【原則3】:アセットオーナーは、運用目標の実現のため、運用方針に基づき、運用方法の選択を適切に行うほか、投資先の分散をはじめとするリスク管理を適切に行うべきである。特に、運用を金融機関等に委託する場合は、利益相反を適切に管理しつつ最適な委託先を選定するとともに、定期的な委託先の見直しを行うべきである。
【原則4】:アセットオーナーは、ステークホルダーへ運用状況の情報提供(「見える化」) を行うべきである。
【原則5】:アセットオーナーは、受益者等のために運用目標の実現を図るにあたり、自ら又は委託先である運用会社の行動を通じてスチュワードシップ活動を実施するなど、投資先企業の持続的成長に資するよう必要な工夫をすべきである。
最終形のプリンシプルでは、更に肉付けをされることが期待され、アセットオーナーはどのように対応するかの検討が求められる。アセットオーナーの変革が、日本の資産運用業にとって新しい歴史を描くものになることを期待したい。
注目のセミナー情報
【海外不動産】12月18日(木)開催
【モンゴル不動産セミナー】
坪単価70万円は東南アジアの半額!!
世界屈指レアアース産出国の都心で600万円台から購入可能な新築マンション
【事業投資】12月20日(土)開催
東京・門前仲町、誰もが知る「超大手ホテルグループ」1階に出店!
飲食店の「プチオーナー」になる…初心者も参加可能な、飲食店経営ビジネスの新しいカタチとは?
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
