休んだときも贅沢をすることなく…
最も重要なのは、株価が暴落したときに狼狽して積立をやめたり、口座を解約したりせず、「淡々と積立を続ける」ということです。
ただでさえ心理的に不安で売りたいようなときに「2倍買いましょう」といわれても、コワいかもしれませんが、あとから振り返ると「暴落したときに2万円分買った分で大きな利益が得られた」となる可能性が高いのですから、意思を強く持って自分で決めたルールを破らずに積み立てましょう。
反対に、株価が上がっているときには積立をしなくてよいわけですが、その月は贅沢をするのではなく、しっかり銀行に預金しておきましょう。つい気が緩んでしまうかもしれませんが、将来株価が下がったときには2倍積み立てる必要が出てくるのですから、そのときに備えてしっかり預金しておく必要があるのです。
老後の取り崩しも資産残高の目標額で!
積み立てるときには、毎月1定額を積み立てるだけでも問題ありません。安いときに多く買え、高いときには少なく買うことになるからです。しかし、老後に毎月取り崩すときには、毎月1定額を取り崩すことによって「高いときに少なく売り、安いときに多く売る」ことになってしまうかもしれません。
そこで、取り崩すときも、たとえば「毎月2万円ずつ目標資産残高が減っていく」ようにしておくといった方法が有効でしょう。40年かけて積み立てた資産を20年で取り崩すとすれば、資産総額が毎月240分の1ずつ減っていくように「資産残高目標」を立てるのです。積立時の目標残高が毎月1万円増えていくなら、取り崩し時の目標残高は毎月2万円減っていくわけですね。
たとえば老後の生活費を年金プラス4万円に設定し、「投資信託から2万円、預貯金から2万円を捻出する」というのが基本計画だとすれば、「投信資産残高が目標を上回っているときには投資信託を4万円分解約し、預金は引き出さない」「投資信託残高が目標を下回っているときには投資信託の解約は行わず、預金を4万円引き出す」という決め方がわかりやすいでしょう。
さて、現役時代の終了と同時にバブルが崩壊して株価が暴落したら、どうなるでしょうか。実は、なんとかなるのです。現役時代の最後の数年間は、株価が高騰しているので投信の積立をせず、預金が積み上がります。そこで、老後の初期は投信を取り崩さずに預金を引き出して生活することができるからです。
上記は基本的な考え方ですので、これを参考にして各自の好みや事情によって微修正していただければと思います。たとえば「老後資金のピーク時に投資信託が480万円」という目標が低すぎるのか高すぎるのかは、各自の老後資金の目標額によるでしょうし、「インフレが怖いのか株価の暴落が怖いのか」ということも関係しているでしょうから。
本稿は以上ですが、投資判断等は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があります。
塚崎 公義
経済評論家
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