ハイリスクな株式投資も「投信の積立」ならリスクが軽減できる
株式投資にはリスクがありますが、投資信託の積立をすれば、リスクは大幅に減らせます。投資信託を買うということは、数多くの銘柄の株を少しずつ買うのと同じ効果がありますから、そのなかには値上がりする株も値下がりする株もあり、大儲けは狙えなくても大損は避けられるからです。
また、投信を積み立てるということは、毎月買うわけですから、結果として高いときも安いときも買うことになります。これも、大損を避けるための有効な手段でしょう。
「高いときには休み、安いときに多く買う」がお勧めなワケ
毎月1定額を買うと決めるのが一番簡単で、金融機関に積立を依頼しておけば、あとはなにもしなくてすみます。ただ、一手間かけることで「安いときに多く買い、高いときに少なく買う」ことができるなら、検討の余地があるでしょう。
ひとつの選択肢は「過去10年のPER(株価収益率)の平均より今のPERが高ければ積立を休み、低ければ2倍積み立てる」という方法です。過去10年のPERよりいまのPERが高ければ割高だと判断し、積立を休む、というわけです。
なお、日本株の投資信託であれば、日経平均かTOPIXのPERを使えばよいと思いますが、たとえば小型株投信であれば東証の小型株指数を使う、といった工夫は必要でしょう。
とはいえ、理屈はその通りなのですが、実際に過去10年のPERの平均を毎月計算するのは大変なので、簡便方も検討しましょう。それは、資産残高の目標を定める、というものです。
資産残高の目標額を設定する
毎月1万円ずつ積み立てるとした場合、1年後には投資総額は12万円になっているはずです。そのときの資産残高が12万円より多ければ、今の株価が過去1年の平均より高いということですから、積立を休みましょう。
一方で、資産総額が12万円より少なければ、今の株価が過去1年の平均より低いということなので、2倍の2万円積み立てましょう。これを続けていけば、40年後には投資信託の資産総額が480万円になっているはずです。
この方法の優れたところは、簡単だということです。資産残高が過去の投資総額を上回っているか否かをチェックするだけでよいからです。一方で、単純な積立と比べると、意思の力を強く持つ必要はあるかもしれません。