加入するだけで“社員の手取り給与額”が増える!?…「関東ITソフトウェア健康保険組合」とは【税理士・公認会計士の助言】

加入するだけで“社員の手取り給与額”が増える!?…「関東ITソフトウェア健康保険組合」とは【税理士・公認会計士の助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏は、「関東ITソフトウェア健康保険組合」には多くのメリットがあるといいます。今回は「IT健保」の詳細と、その加入条件を具体的にみていきましょう。

あまり知られていない“IT健保”の大きなメリット

――「関東ITソフトウェア健康保険組合」(通称:IT健保)という健康保険をご存じでしょうか。

 

これは主にIT企業が加入している健康保険で、一般的にはあまり知られてはいませんが、実は保険料が安く、福利厚生がかなり充実しています。

そもそも「健康保険」とは?

――IT健保も健康保険の1つですが、そもそも健康保険とはどういうものですか?

 

黒瀧氏(以下、黒)「健康保険は、みんなが元気に健やかな毎日を安心して暮らせるように、という目的から生まれた制度です。

 

働いている人たちは普段からその収入に応じて保険料を出し合い、これに事業主である会社も保険料を負担します。病気・ケガ、出産、死亡などのときに必要になる医療や現金を、従業員や会社の保険料から支給する、助け合いの仕組みになっています」

 

――では健康保険組合には、どんな役割がありますか?

 

黒「健康保険組合とは、健康保険の仕事を行う公法人で、役割としては

 

・病気やケガなどの時の金銭的補助

・組合員の健康づくり支援

 

という2つがあります。

 

もう少し詳しく解説すると、1つ目の役割は、本人や家族の病気・ケガ・出産・死亡などのとき、医療費を負担したり、いろいろな給付金を支給し金銭的に補助をするというものです。

 

もう1つは、加入者本人と家族の、健康の保持増進を図る事業を行う役割です。保健のPR、病気の予防・健診、体力づくりイベントなどです。

 

最近は保健事業の一環として、健康保険組合には、40歳以上75歳未満の加入者と家族に対して、メタボリックシンドロームに重点を置いた健診の実施と健診結果に基づく保健指導を行う義務があります」

 

――わたしも、以前指導を受けました。予防的なこともやってくれるのもありがたいですね。では、誰でも好きな健康保険組合に加入できるのでしょうか。

 

黒「所属する組織や年齢などで加入できる健康保険は決められています。大きく分けて、

 

●組合健保

●協会けんぽ

●国民健康保険

●後期高齢者医療制度

 

という4つがあります」

健康保険組合ごとの特徴

――それぞれ少し解説してもらえますか?

 

黒「まず1つ目が、組合管掌(くみあいかんしょう)健康保険、通称「組合健保」で、単独の会社や同じ業種の会社が共同で設立して、厚生労働省の認可を受けて運営しています。

 

他の健康保険に比べて保険料率や保健事業などのメリットが多く、独自の事業で加入者の健康をサポートしています。

 

2つ目が全国健康保険協会管掌(かんしょう)健康保険、通称「協会けんぽ」で、働く会社やグループが健康保険組合に加入していないとき、加入します。通常、事業の設立初期は「協会けんぽ」に加入することが多いと思います。

 

3つ目は国民健康保険で、自営業や、学生、無職の方などが加入します。

 

4つ目は後期高齢者医療制度で、75歳以上の高齢者の方は、すべて加入します」

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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