加入するだけで“社員の手取り給与額”が増える!?…「関東ITソフトウェア健康保険組合」とは【税理士・公認会計士の助言】

加入するだけで“社員の手取り給与額”が増える!?…「関東ITソフトウェア健康保険組合」とは【税理士・公認会計士の助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏は、「関東ITソフトウェア健康保険組合」には多くのメリットがあるといいます。今回は「IT健保」の詳細と、その加入条件を具体的にみていきましょう。

「IT健保」を深堀

――今回取り上げているIT健保は、この内のどれになりますか?

 

黒「関東ITソフトウェア健康保険組合は、この中でいうと、1つ目の「組合健保」にあたります。

 

もともとは(社)日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会を設立母体として、昭和61年4月1日に設立され、協会けんぽに代わって健康保険に関するすべての事業を行っています。加入条件は厳しいですが、保険料率が安く、福利厚生が充実しています。

 

ちなみに令和5年6月末現在での加入状況は、図表のとおりです」

 

出典:関東ITソフトウェア健康保険組合
[図表]令和5年6月末現在でのIT健保への加入状況
出典:関東ITソフトウェア健康保険組合

 

――なるほど。では、メリットはどんなものがありますか?

 

黒「3点あります。

 

1.保険料が安くなる

2.付加金が給付される

3.さまざまな保険事業

 

というものです」

 

IT健保のメリット①保険料が安くなる

――ではまず、保険料からみていきます。一般的な中小企業が加入する「協会けんぽ」と比較すると、どのくらい保険料がお得なんでしょうか。

 

黒「事業主、被保険者共に、一般保険・介護保険料の合計が「協会けんぽ」より少ない負担となります。

 

出典:関東ITソフトウェア健康保険組合
[図表2]協会けんぽとIT健保との保険料率の比較
出典:関東ITソフトウェア健康保険組合

 

図表2の通り、一般保険料率が協会けんぽは50/1,000ですが、IT健保の加入者は42.5/1,000ということで、事業主負担、被保険者負担共にだいたい15%ほど保険料が安くなっています」

 

――会社も社員も15%も保険料で得できる制度なんですね。1年の保険料に換算すると、どれくらいお得なイメージになるのでしょうか。

 

黒「たとえば、一般保険料のみの比較となりますが、被保険者20人、平均の標準報酬月額380,000円、賞与等が7月支給分380,000円、12月支給分380,000円の事業所を仮定した場合、図表3のようになります」

 

出典:関東ITソフトウェア健康保険組合
[図表3]一般保険料の比較
出典:関東ITソフトウェア健康保険組合

 

黒「一人ひとりの差額はわずかでも、会社全体で支出する差額は年間1,596,000円にもなります」

 

――会社全体で1,590,000円、個人一人ひとりで見ても40,000円も負担が減るのですよね。弊社も加入して訳8年になりますから、1,000万円ほど得していると思いますね。もちろん社員も大いに得できています。

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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