やっちまった…株の「高値づかみ」「底値での売却」。買いどきを〈値動き〉から見極め、大失敗を回避する手法とは?

やっちまった…株の「高値づかみ」「底値での売却」。買いどきを〈値動き〉から見極め、大失敗を回避する手法とは?
(画像はイメージです/PIXTA)

値上がりが期待できる銘柄を分析できても、売買のタイミングを逃してしまったら利益はつかめません。ここでは、株式の「買いどき」を判断する方法を解説します。本連載は、経済ジャーナリストの和島英樹氏監修『いちからわかる!株入門 2024年新NISA対応版』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。

過去のパターンを現在にあてはめる「テクニカル分析」

どんなに優れた銘柄を見つけることができても、「安いときに買う」「高いときに売る」ことを徹底できていなければ、大きな利益は期待できません。では、売買のタイミングはどう計ればいいのでしょうか。

 

そこで活用したいのが「テクニカル分析」。これは、チャートから過去の値動きを分析し、今後の株価を予想する手法です。

 

もちろん、未来を完全に予測することはできません。しかし、過去に似たような状況が発生していれば、今回も同じような動きをするだろうと判断できます。テクニカル分析とはさまざまなトレンド転換のシグナルを見つけることで、将来の値動きにアタリをつける手法なのです。

 

テクニカル分析は必ずしも万能ではありませんが、理解を深めることで、一時的な値動きに惑わされない俯瞰的な投資が可能になります。高値づかみや底値での売却などの大きな損失リスクも回避できるでしょう。

値動きを示すチャートは「売買情報」の宝庫!

テクニカル分析ではチャートの理解が重要となります。チャートは1日や1週間など、一定期間の株価をグラフ化して見やすくしたものです。期間ごとの安値・高値・始値・終値を表す「ローソク足」や、終値の平均値を結んだ「移動平均線」、大まかな相場の傾向を見る「トレンドライン」などで構成されています。

 

テクニカル分析において、チャートはまさに情報の宝庫。これらを単独で、あるいは組み合わせながらトレンド転換のシグナルを見つけていくのが基本となります。

 

なお、企業の業績や事業内容から銘柄を分析する方法は「ファンダメンタルズ分析」と呼びます。投資ではこれら2つの手法を併用するのが一般的です。多くの場合、割安な銘柄をファンダメンタルズ分析で探し、売買タイミングをテクニカル分析で判断というように使われています。

 

POINT! 予想外の出来事には対応できない

 

テクニカル分析は歴史の積み重ねをもとに分析する方法といえます。そのため、コロナ禍など、予想外の出来事が発生すると精度が落ちる場合もあります。

 

◆「テクニカル分析」で株価の値動きを予想

 ★テクニカル分析★ 

過去のデータから値動きの傾向を把握し、今後の株価を予想する分析方法。売買タイミングにある程度の目安をつけることができ、高値づかみや底値での売却の回避にもつながります。

 

[図表1]「テクニカル分析」で株価の値動きを予想

 

売買する前に最低限の傾向はおさえておこう!

 

◆「チャート」を読めば銘柄の値動きがわかる

 ★トレンドライン★ 

チャート上に線を引いて相場のトレンドを判断します。比較的初心者でも扱いやすい分析方法とされています。

 

 ★ローソク足★ 

一定期間の安値、高値、始値、終値を表します。ローソク足の一連の動きを見れば、値動きを把握できます。

 

 ★移動平均線★ 

一定期間の価格から平均値を計算し、折れ線グラフで表します。価格の傾向や相場の方向性を見極める参考になります。「移動平均線」と「ローソク足」を組み合わせた分析方法もあります。

 

[図表2]「チャート」を読めば銘柄の値動きがわかる

 

 

和島 英樹
経済ジャーナリスト

 

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※本連載は、経済ジャーナリストの和島英樹氏監修『いちからわかる!株入門 2024年新NISA対応版』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。

いちからわかる!株入門 2024年新NISA対応版

いちからわかる!株入門 2024年新NISA対応版

監修:和島 英樹

インプレス

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