投資初心者「株価の大きな流れをつかむには…?」相場の方向性の手掛かりとなる〈移動平均線〉の考え方と、活用法のキホン

投資初心者「株価の大きな流れをつかむには…?」相場の方向性の手掛かりとなる〈移動平均線〉の考え方と、活用法のキホン
(画像はイメージです/PIXTA)

株式投資には、株価の流れをつかむ作業が重要です。初心者の方にもお勧めなのが「移動平均線」を読む方法です。どのような手法化、具体的に見ていきましょう。本連載は、経済ジャーナリストの和島英樹氏監修『いちからわかる!株入門 2024年新NISA対応版』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。

移動平均線=「一定期間の終値の平均を結んだ線」

テクニカル分析において、株価の大きな流れをつかむ目的で使用するのが「移動平均線」です。

 

移動平均線とはある一定期間の終値から平均値を算出し、折れ線グラフで表したものです。例えば5日平均線なら、当日も含めた過去5日間の終値をすべて足し5で割って計算します。日を追うごとに新しい期間を参照するため、平均値が移動していくように見えることから、移動平均線と呼ばれているのです。

 

移動平均線は価格の傾向や流れなど、相場の方向性を把握する手がかりとなります。上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドというように、相場が一目でわかるため初心者にも使いやすい指標といえます。

 

ローソク足と組み合わせて、売買のタイミングを計る使い方もあります。ただし、移動平均線は過去の価格を参照しているため、実際の値動きよりも多少のタイムラグがある点には注意が必要です。

参照する期間が長いほど、大きなトレンドがわかる!

移動平均線は参照する期間によって名称が変わります。日足チャートの5日移動平均線のほかにも、25日移動平均線や100日移動平均線、週足チャートを参照する26週移動平均線、月足チャートを参照する場合もあります。

 

移動平均線で参照する期間に決まりはありませんが、とくに理由がない限りは多くの投資家が使っている期間を模倣するのが無難です。参照する人間が多いということは、投資家の心理や行動を反映しやすいということ。相場全体の動きを分析するためには、他の投資家と同じ目線に立ったほうが有利というわけです。

 

また、移動平均線は1本のみを見るのではなく、短期・中期・長期それぞれの線を組み合わせて分析することが基本です。

 

日足チャートの場合、一般的には参照する期間が3日や5日だと短期の移動平均線として、25日や50日は中期の移動平均線として、100日や144日は長期の移動平均線として使用されます。

 

POINT! 計算方法によって種類も異なる

 

平均値の出し方にも種類があります。下記の「加重移動平均線(WMA)」と「指数移動平均線(EMA)」の2つは、直近の価格に比重を置いているため、単純移動平均線と比べてトレンドの転換を早めに確認できます。

 

[図表]
[図表1]

 

◆移動平均線は一定期間の終値の平均の推移

★5日移動平均線のイメージ

直近5日間の終値の平均を結んでいく。

 

[図表2]5日移動平均線のイメージ

 

◆長期・短期などの線を組み合わせて分析!

移動平均線の例(任天堂)

短期・中期・長期の3本線を組み合わせるのが一般的。

 

掲載されている銘柄情報などは2024年3月時点のデータです。
[図表4]任天堂※掲載されている銘柄情報などは2024年3月時点のデータです。

 

 

和島 英樹
経済ジャーナリスト

 

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※本連載は、経済ジャーナリストの和島英樹氏監修『いちからわかる!株入門 2024年新NISA対応版』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。

いちからわかる!株入門 2024年新NISA対応版

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監修:和島 英樹

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