(※写真はイメージです/PIXTA)

物価の上昇、新NISAのスタート、日経平均株価の最高値更新など、投資の追い風となるような変化が立て続けに起こっている日本。このままいくと10年後、20年後には「投資をすることは当たり前」という時代がやってくるのでしょうか? 本記事では、そんな時代の訪れを待つことなく早々と投資を始めている高校生投資家の「のむよーぐると」さんに取材。それと共に、この先に待つ「投資の未来」と、過熱する投資ブームの中で注意すべきことを、経済アナリストの森永康平さんに伺いました。

高校1年生の夏前に投資を開始、きっかけは「YouTube」

テレビでは投資をテーマにした番組がゴールデンタイムに放送され、本屋では投資関連の書籍が山積み。投資フィーバーともいえる状態ですが、それでも「投資をしてお金が減ったら困る」と、躊躇している人も少なくないでしょう。しかし、一歩を踏み出せない大人を横目に、学生でありながら投資を始めている人もいます。

 

その一人が、高校生投資家の「のむよーぐると」さん。「これからの時代、投資をしなくていい人はいないと思います」とキッパリ語る現役高校3年生は、どんなきっかけで投資を始め、どんな目的を持ち、お金に対してどんな考えを持っているのでしょうか。話を伺いました。

 

高校生投資家ののむよーぐるとさん
どんな質問にもよどみなく答えてくれた、爽やかな印象の高校生投資家「のむよーぐると」さん。

 

Q:どうして投資を始めようと思ったんですか? きっかけを教えてください。

A:投資を始めたのは高校1年生の夏前ぐらいです。きっかけはYouTubeで、たまたまおすすめで投資の動画が出てきたんです。それを観たわけではないのですが、投資ってなんだろうと気になって、一番最初にベンジャミン・グレアムの『賢明なる投資家』を読みました。

 

少し難しかったですが、投資理論のバイブルということで、この本から入りました。もちろんそれだけでなく、YouTube、ネット、Xなど、色んなところから情報収集しました。

 

Q:投資を始めるにあたって、ご両親から影響を受けたということは?

A:とくにないです。親も投資はしていますが、勧められたことはありません。放任主義で、投資も「自分のお金の範囲内で、やりたいならやってみれば」という感じで。私は未成年なので、証券口座の開設などは協力してもらいましたが、あくまで自発的に始めています。貯めていたお年玉などを使って10万円からスタートしました。

 

Q:具体的に、どんな投資をしているのですか?

A:最初はジュニアNISA口座で、簡単に分散投資できる「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」を選びました。しばらくはその1本で運用していたんですが、勉強していくうちに「個別株はもっとおもしろい」と思って、今は個別株投資をしています。

 

投資手法は「コア・サテライト戦略(※)」で、Apple、Microsoft、Google、Tesla、SOXLなどを保有しています。SOXLはレバレッジ3倍のETFなんですが、少しリスクをとっても増やしたいので組み込んでいます。銘柄選びでは、尊敬している投資家の広瀬隆雄さんのnoteを参考にしたり、アメリカのYahooファイナンスの動画を観たり。企業の決算情報もしっかり見るようにしています。

 

(※)保有する資産をコア(安定運用)部分とサテライト(積極運用)部分に分けて考え運用する投資の戦略。

 

Q:資産運用の実績はどれぐらいでしょうか。

A:トラブルを避けるために資産は公開していませんが、「原資の2.5倍」になっています。私の話ではなく例えになりますが、原資が100万円だったら250万円になっているということです。現金で持っていたらこれだけ増えることはないので、やっぱり投資って大切だなと思いますね。

 

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