――投資が身近になるほど、トラブルに巻き込まれる危険性も高まりそうです。
森永氏:投資詐欺は本当に増えていて、大学生など若い世代もかなり被害に遭っています。まず理解してほしいのは、投資というのは「ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターン」だということ。つまり、損をしたくなければ増える可能性も低いし、大きく増やしたいと思えばその分減る可能性も大きくなるんです。
「ローリスク・ハイリターン」はあり得ないので、そういう話を持ち込まれたら100%詐欺です。ですから、「ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターン」という投資の原理原則を、まずは頭に叩き込むことが大切です。
それと「リスク」の意味を正しく理解すること。日本人はリスクのことを「危ない」という意味で使いがちですよね。でも、統計学的には「すごくうまくいくかもしれないし、すごく失敗するかもしれない」というリターン(収益)のブレを指すんです。だから、「リスクが低いけど、すごく儲かる」っていうのは、そもそも成り立たない。
あとは、相場観を持っておくことも大事です。アメリカの国債がダメになるとき=アメリカが破綻するときなんですが、それってほとんど考えられないことじゃないですか。そんな信用力の高いアメリカの国債の利回りが、今5%ぐらいなんです。
それを知っていれば、「リスクはないけど数十%の利回りが保証されますよ、儲かりますよ」なんていう話、いかにぶっ飛んだことかわかりますよね。
あと、「月5%の利回り」という言い方をされて、騙されてしまう人もいます。月5%って年率に換算すると78%ぐらいなんですよ。でも数字に強くないと、「月5%なら大したことないから、詐欺ではないだろう」と思って、引っかかってしまう。数字に弱い人は注意が必要です。
そんなに難しいことじゃないので、こういったことは常識として覚えておくべきでしょう。
――親が投資未経験だと、子どもが投資を始めたいときに困る時代になるでしょうか?
森永氏:子どもが投資をしたいと言ってきたときに、自分が知らないから頭ごなしにダメというのは論外だし、かといって難しい投資本を読むのもハードルが高いですよね。だから、お金を使わなくてもできる「ポイント投資」なんかを、子どもと一緒に始めてみるのがいいんじゃないかと思います。ポイントなら損をしてもダメージがあまりないですから。
こういうときに「投資がわからないから一緒に勉強なんて、親の威厳がなくなる」ということを気にする人もいるんですが、「大人だってわからないことがあれば学ぶんだ」、「なんでも知ってるわけじゃない」っていうことを見せるのも大切ではないでしょうか。
投資が同じ話題をつくるきっかけにもなりますし、協力しながら一緒に勉強していけばよいと思います。

森永 康平氏:金融教育ベンチャーの株式会社マネネCEO/経済アナリスト。証券会社や運用会社にてアナリスト、ストラテジストとしてリサーチ業務に従事。その後はインドネシア、台湾、マレーシアなどアジア各国にて法人や新規事業を立ち上げ、各社のCEOおよび取締役を歴任。現在は複数のベンチャー企業のCOOやCFOも兼任している。
※この記事は、THE GOLD ONLINEとYahoo!ニュースによる共同連携企画です。
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