「身体が動くうちは頑張りたい」60歳・定年退職後も働き続けることを選んだ、同期入社の親友2人
今年71歳を迎えるウミヲさんフネヲさんはともに新卒採用でとあるお菓子メーカーに入社しました。同い年の同期入社の2人は出会ってすぐに意気投合し、たちまち大親友に。
2人は同じタイミングで結婚し、同じタイミングで出世。30代で迎えたバブル崩壊も、50代で襲われたリーマンショックも、どんなときも共に歯を食いしばって乗り越えてきました。
そんな2人は59歳のとき「60歳で定年退職をするか」、「再雇用制度を利用して、働き続けるか」、決断を迫られます。「長年身を粉にして働いてきたのだから」と、ゆっくりしたい気持ちがある一方、仕事が生きがいの2人は「身体が動くうちは頑張りたい」という気持ちもあります。仕事を辞めたことで「社会との繋がりが一気に薄くなってしまうのでは?」という不安もありました。
加えて、日本人の平均寿命は伸びており、「身体が動くうちに老後資金を出来るだけ貯めておきたい」という思いもあります。2人は悩んだ末、より明るいシニアライフを目指して、職場の再雇用制度を利用して働くことにしたのです。
定年退職者が利用する再雇用制度とは?
再雇用制度とは、高年齢者雇用安定法第9条にある「65歳までの雇用確保措置」に基づいて各会社が導入するものです。
■「65歳までの雇用確保措置」(高年齢者雇用安定法第9条)
定年年齢を65歳未満に定めている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を実施する必要があります。(抜粋元:高年齢者の雇用|厚生労働層)
「65歳までの継続雇用制度の導入」が、本人が希望すれば定年後も引き続き雇用する、再雇用制度等に当たります。