月収50万円の夫と、月収20万円の妻の「共働き夫婦」が離婚したら…財産分与によって「年金額」はいくらになる?配偶者とぴったり半分こではない【弁護士が解説】

月収50万円の夫と、月収20万円の妻の「共働き夫婦」が離婚したら…財産分与によって「年金額」はいくらになる?配偶者とぴったり半分こではない【弁護士が解説】

夫婦が離婚するときは、財産分与のひとつとして年金をわけることができます。しかし、年金分割の制度を誤解している人は非常に多いもの。正しく理解して、離婚後に後悔がないようにしましょう。本記事では、Authense法律事務所の弁護士白谷英恵氏が、年金分割について詳しく解説します。

年金分割の事例

毎月支払う厚生年金保険料の金額は、月収(標準報酬月額)とボーナス(標準賞与額)に応じ、一定の保険料率をかけて計算されます。そして、支払った保険料に対して、将来受け取る老齢厚生年金の金額が決まります。

 

ここではボーナスをないものとして、標準報酬月額から、離婚時の年金分割により夫婦のそれぞれがどれくらい厚生年金保険料を支払ったことになるのかを見ていきましょう。

 

【事例1】夫が会社員(第2号被保険者)、妻が専業主婦(第3号被保険者)の場合

・夫婦が結婚したのは2008年4月1日以降であり、3号分割が適用されるものとします
・婚姻期間を10年間とします(全期間で厚生年金の支払いがあったものとする)
・夫の標準報酬月額を30万円とします

 

<年金分割による夫の受給額>

3号分割の適用により、夫が婚姻期間10年の間に支払った保険料は1/2となるため、夫が将来受け取ることのできる老齢厚生年金の受給額は、月収30万円×50%×10年間分=月収15万円×10年間に応じた金額となります。

 

<年金分割による妻の受給額>

第3号被保険者である妻は自身で厚生年金を支払っていないため、離婚時に年金分割をしなければ、将来もらえる老齢厚生年金は0となり、受給できるのは老齢基礎年金(20~60歳の間に支払った国民年金の保険料額に応じて支払われる年金)のみとなります。

 

しかし、離婚時に年金分割を行った場合、婚姻期間の10年間に関しては、月収15万円に相当する厚生年金保険料を支払ったことになり、将来は老齢基礎年金にプラスしてこれに応じた老齢厚生年金を受け取ることが可能です。

 

【事例2】夫も妻も会社員(第2号被保険者)の場合

・合意分割により、夫の分割割合を6割、妻の分割割合を4割とします
・婚姻期間を10年間とします(夫婦のいずれも全期間で厚生年金の支払いがあったものとする)
・夫の標準報酬月額を50万円とします
・妻の標準報酬月額を20万円とします

 

<年金分割による夫の受給額>

夫婦のどちらも婚姻期間中に厚生年金を支払っていた場合は、夫婦の標準報酬月額を合算し、最大1/2の割合で分割します。

 

本事例では、夫が将来受け取ることのできる老齢厚生年金の受給額は、月収(50万円+20万円)×60%×10年間分=月収42万円×10年間に応じた金額となります。

 

<年金分割による妻の受給額>

一方、妻が将来受け取ることのできる老齢厚生年金の受給額は、月収(50万円+20万円)×40%×10年間分=月収28万円×10年間に応じた金額です。

 

婚姻していた10年間、もともと妻には20万円の月収しかありませんが、年金分割を行えば、28万円の月収がある人と同じだけ厚生年金保険料を支払ったことになり、その分将来にもらえる老齢厚生年金の額も増えるわけです。

 

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