年収1,100万円の60歳・独身サラリーマン、勝ち組のまま定年ゴール!かと思いきや…毎年捨てていた「ねんきん定期便」を初めて熟読。「まさかの事実」に気付いて愕然【FPの助言】

年収1,100万円の60歳・独身サラリーマン、勝ち組のまま定年ゴール!かと思いきや…毎年捨てていた「ねんきん定期便」を初めて熟読。「まさかの事実」に気付いて愕然【FPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

「現役時代が高年収だし、老後も悠々自適の生活を送れるはず……」そう安心して年金に無関心でいると、いざセカンドライフを迎えたときにライフプランが崩れてしまう可能性も……。本記事では、社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が、年金制度の注意点について解説します。

60歳以降、年金額を増やすには

このままでは、気ままなセカンドライフはおろか、老後破産もありうる金額だと悟ったMさんに救いの手はあるのでしょうか?

 

定年後も再雇用として働き引き続き厚生年金保険に加入すると、年金額を増やすことができます。国民年金保険料が未納だった期間も厚生年金保険の差額加算(経過的加算)で国民年金(老齢基礎年金)相当額を480月になるまで増やすことができます。

 

経過的加算額は、「定額部分に相当する額−厚生年金保険に加入していた期間について受け取れる老齢基礎年金の額」で計算します。定額部分の方が老齢基礎年金より高額のため、差額分を補う加算です。

 

特に国民年金の加入期間が480月に満たない人が、20歳未満や60歳以上に厚生年金保険に加入する働き方をした場合、厚生年金保険の経過的加算額で国民年金(老齢基礎年金)相当額分を補うことができます。

 

仮にMさんが高収入のまま60歳~65歳まで厚生年金保険に加入した場合、増える金額は次のとおりです。

 

経過的加算 1,657円×460月−66万2,500円=9万9,720円(③含む)―⑤
報酬比例額 65万円×5.481/1000×60月=21万3,759円 -⑥
①+②+⑤+⑥=233万5,267円/年(月額19万4,606円)
2023年度額

 

65歳まで、標準報酬月額65万円で働くことができれば、年額約30万円、月額2万6,000円プラスとなります。

長く働くメリットは給与を得ることだけじゃない

厚生年金保険は70歳になるまで加入できるので、年金を少しでも増やしたいのであれば長く働くことをお勧めします。さらに、給与で日々の生活が賄うことができる場合、「繰下げ受給」という選択肢もあるでしょう。

 

ただし、給与が高いと、在職老齢年金制度により、老齢厚生年金の報酬比例部分が支給停止される可能性があるので注意が必要です。働けるうちはなるべく長く働いて年金は働けなくなったときの備えとして考えてみてはいかがでしょうか。

 

また、日常生活の収支を見直し、貯蓄にまわす金額を増やすようにしましょう。資産形成の方法を一度専門家に相談してみてもいいかもしれませんね。

 

 

三藤 桂子

社会保険労務士法人エニシアFP

代表

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