(※写真はイメージです/PIXTA)

2022年度の年金給付について、事務処理ミスなどによる年金未払いは「約2億3,213万円」にものぼりました。給付漏れの事実が闇に葬られ、損することのないよう気をつけられることはあるでしょうか。

年間で「約2億3,213万円」の年金未払い

2022年度の年金給付について、事務処理ミスなどによる年金未払いが264件、約2億3,213万円にのぼりました(日本年金機構)。事務処理ミスには、ほかにも過払いや保険料の過徴収といったものもあったということです。

 

生活に関わる年金支給。総務省『家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支』によれば、「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の実収入の89.5%は社会保障給付です。「しっかり給付してくれないと」と憤るのも無理はありません。

 

かつては「消えた年金問題」も話題となりました。日本年金機構はホームページにて「年金記録問題とは?」と題し、この問題について次のように説明しています。

 

“平成19年、年金手帳などに記載されている基礎年金番号に統合されていない記録(持ち主不明の年金記録)約5,095万件の存在が明らかになりました。

この記録は、平成9年にそれまでそれぞれの公的年金制度ごとに異なる番号で管理していた年金記録を基礎年金番号に統合した際に、様々な理由により古い番号のままで残っていた記録でした。

また、この他、紙台帳等で管理していた年金記録をコンピュータに転記する際に、正確に転記されていないケースなども見つかっています。”

 

「これまでの取り組みと統合作業の状況」については、

 

“これまで日本年金機構では、「ねんきん特別便」や「ねんきん定期便」などの送付による確認のお願いのほか、紙台帳等とコンピュータ記録の突合せや、お客様がインターネットで自分の年金記録を確認できる「ねんきんネット」の導入などをすすめてきました。

これまでの取り組みの結果、約5,095万件の持ち主不明の年金記録のうち、約2,961万件の記録が基礎年金番号とむすびつきました。(平成25年6月時点)”

 

と記載されていますが、いまだ完全な解決には至っていません。すでに亡くなっている方への未払い問題も存在しますから、給付漏れの事実が闇に葬られ、損することのないよう、自身でも年金記録をきちんと確認したいところです。

 

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