アパートローンにおいてはどちらの金利を選ぶべきか
住宅ローンの場合の返済原資は借入人の給与収入であるから、一般的に年齢が増すごとに給料も増えていくことを考えれば元利均等で借入をしたほうが、生活が安定すると思われる。
一方、アパートローンの場合における返済原資は不動産収入である。一般的に不動産収入は築年が浅いうちのほうが収入がよく、築年が経過していくごとに下がっていく。つまり、住宅ローンとは返済原資の考え方が異なるため、元金均等を選択することも十分にあり得る。
筆者個人としては、金利上昇局面においてローン金額が大きい場合にはローンを2本にわけ、元利均等と元金均等とをミックスして借入することを検討してもよいと考える。
また、固定金利と変動金利とをミックスさせることで、金利上昇時においては違約金をかけずに元利均等部分について繰上げ返済を行うなど戦略的に検討していくことが収支を最大化するために必要である。
一方で、金利が低いまま変わらないと考えるのであれば、元利均等を選択し当初の返済額を減らしキャッシュフローをほかの運用にあてることで収支を最大化していく戦略もあり得る。
まとめ:アパートローンを円滑に承継するためには…
・形の見えないローンについては整理のうえ相続人としっかり共有をする
・ローンについても借りっぱなしにせず、それぞれの融資条件をしっかりと把握しておく
・返済方法によって総利払額に差があることを把握しておく
・金利市況については常に把握し家族内でも打合せをしておく
・金利上昇局面においては元金均等返済も検討し、総利払額を下げる取り組みをする
・場合によっては柔軟に対応できるよう元利均等と元金均等をミックスさせる
以上のポイントを押さえることが重要である。
小俣 年穂
ティー・コンサル株式会社
代表取締役
<保有資格>
不動産鑑定士
一級ファイナンシャル・プランニング技能士
宅地建物取引士
カメハメハ倶楽部セミナー・イベント
【4/10開催】
「豪州マリーナ投資」の魅力
レジャー/ツーリズムをテーマとした
“オルタナティブ不動産投資”とは
【4/10開催】
弁護士が解説する投資用物件の
「サブリース契約解除」実務対応
【4/15開催】
キャピタルゲインも期待できる環境に!
「債券投資」のタイミングと
具体的な取り組み方
【4/16開催】
その“貢献”は認められるのか?
相続権がない親族でも請求できる
「特別寄与料」とは
【4/16開催】
一級建築士、土地家屋調査士、
不動産鑑定士、相続専門税理士
4つの視点による「相続税土地評価」
と相続対策の進め方