(※写真はイメージです/PIXTA)

現役時代にひたすら「上下関係」を重んじて出世した人ほど、定年後は寂しい生活を送ることが多いようです。定年後を孤独に過ごす人と、多くの友人らに囲まれて過ごす人の違いはどこにあるのでしょうか。本記事では和田秀樹氏の著書『老化恐怖症』(小学館)から一部抜粋し、定年後も豊かな人生を実現するために現役時代からできる準備について解説します。

「会社人間」をやめるべき理由

定年後に孤独にならないためには、いわゆる「会社人間」であることをやめなければいけないと思います。昔からよく言われていることではありますが、会社に尽くしすぎるとろくなことになりません。それは、プライベートの人間関係が希薄になるから、という理由だけではありません。

 

例えば、最近の急激な物価上昇を受け、日本の大企業には賃上げの動きが出ています。一方、中小企業でその動きがなかなか見られないのは、ほとんどの大企業が下請けを買いたたいているからだと言えるでしょう。

 

こうした「大企業」と「下請け企業」の上下関係は、日本経済全体の効率化を阻むものとして批判されています。当然、その構造は、そこに勤める社員同士の関係をも縛るものです。会社の指示に従って、ただ下請けをたたいていれば、会社を辞めた後は「嫌われ者」になるだけでしょう。

 

もし、定年後に起業を目指すのであれば、社内で上司に媚を売ったりしている場合ではありません。遅くとも50歳を過ぎたら、「会社を使って人脈を作る」くらいのことを考えておくほうが得策のはずです。

 

下請けをたたいて会社を儲けさせたところで、その会社が定年後まで特別な計らいをしてくれるわけではありません。だけど、下請けの取引先にちょっとでも利益を還元できるように仕事ができれば、ひょっとしたらその会社に好条件で再就職できるなど、定年後にそれ以上のものが返ってくるかもしれないということです。

 

これまで会社内の人間関係を大事にしていたところから、「自分自身の将来のためには下請けと仲良くするほうがいい」と考え方を変えられるかどうかは、その後を大きく左右するでしょう。

 

営業職の場合、それまで会社の〝手先〞であったがために、取引先に嫌われていると自覚しているようなら、新たな取引先を見つけてこれまでとは違う営業スタイルを試してみるのも一手です。

 

終身雇用・年功序列で企業年金がたくさんもらえた時代と違い、会社が死ぬまで面倒を見てくれるわけではないのに、会社にそこまで尽くす意味があるのか。一度立ち止まって考えてみてはどうでしょうか。

 

 

和田 秀樹

精神科医

 

※本記事は『老化恐怖症』(小学館)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

 

杉原 杏璃 氏登壇!
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
(入場無料)今すぐ申し込む>>

 

注目のセミナー情報

【国内不動産】12月25日(水)開催
フルローン×1都3県・駅チカ物件で利回り7%超×買戻し特約で投資家殺到!
「カインドネスシリーズ」年末特別説明会

 

​​【海外不動産】12月26日(木)開催
10年間「年10%」の利回り保証・Wyndham最上位クラス
「DOLCE」第一期募集開始!

 

​​【事業投資】12月26日(木)開催
年利20%の不動産投資の感覚で新しい収益の柱を構築
ブルーオーシャン戦略で急拡大!
いま大注目のFCビジネス「SOELU」の全貌

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧