3.金融市場(1月)の振り返りと予測表
(10年国債利回り)
1月の動き(↗) 月初0.6%台前半でスタートし、月末は0.7%台前半に。
月初、能登半島地震の発生を受けて日銀による早期の金融政策正常化観測が後退し、8日に0.5%台後半に低下。しばらく同水準を中心とする推移が続いた後、FRB高官による利下げ観測けん制を受けた米金利上昇が波及し、17日に0.6%台を回復した。
その後、日銀MPM後の展望レポートや植田総裁会見の内容がタカ派的と受け止められ、早期の正常化が意識されたことでさらに上昇し、25日に0.7%台半ばに到達。月終盤には、米物価指標の鈍化や中東の地政学リスクへの警戒で一旦低下したものの、日銀「主な意見(1月MPM分)」を受けた早期正常化観測の高まりが上昇要因となり、月末は0.7%台前半で終了した。
(ドル円レート)
1月の動き(↗) 月初143円台前半でスタートし、月末は147円台半ばに。
月初、能登半島地震発生を受けた日銀による早期正常化観測の後退に加え、良好な米経済指標を受けた米利下げ観測の後退もあり円安が進行し、5日に144円台に上昇。さらに株価上昇に伴うリスク選好的な円売りも巻き込む形で、11日には145円台を回復した。
その後もFRB高官による利下げ観測へのけん制発言や堅調な米経済指標を受けてドル買いが進み、18日には148円台に到達した。その後は日銀MPM後の展望レポートや植田総裁会見の内容がタカ派的と受け止められ、25日に147円台後半に下落した。
月終盤も堅調な米経済指標を受けたソフトランディング期待からドルが買われた一方で、米インフレ鈍化期待や日銀の早期正常化観測が円の下支えとなり、月末は147円台半ばで終了した。
(ユーロドルレート)
1月の動き(↘) 月初1.09ドル台半ばでスタートし、月末は1.08ドル台半ばに。
ECB、FRBともに利下げへの距離感がテーマとなるなか、金融政策に大きな違いが見出しにくく、月初から月半ばにかけて、1.09ドル台での一進一退の推移が継続。
16日には、FRB高官による利下げ観測へのけん制発言を受けたドル高圧力によってやや下落し、1.08ドル台後半に。その後、ECB理事会を控えた持ち高調整が入り、24日には一旦1.09ドル台を回復したものの、理事会後のラガルド総裁会見が想定していたよりもハト派的であったとの受け止めが広がり、25日には再び1.08ドル台へ。さらにECB高官によるハト派的な発言もユーロの上値を抑制し、月末は1.08ドル台半ばで終了した。
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