2024年2月の注目イベント
■日米の株価が高値を更新するなか、企業の10-12月期の決算発表が本格化しています。決算が市場予想を上回るかがポイントです。LSEG(ロンドン証券取引所グループ)によれば、米S&P500種指数採用企業の10-12月期業績は増益基調が続く見通しとなっています。好調なITセクターに加え、他の業種に業績拡大が拡がるかが注目されます。また、QUICKによれば、日本の東証プライム上場企業は大幅な増益が見込まれています。円安や値上げによる増収効果や中国経済減速の影響などが注目されます。
■中国では、23年の実質GDP成長率が前年比+5.2%と政府目標の「5%前後」は達成したものの、名目GDP成長率は同+4.6%にとどまり、名目が実質を下回りました。GDPの名実逆転は、中国のデフレ圧力の強さを示しています。このため1月の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)が注目されます。また、春節(旧暦の正月、24年は2月10日)の大型連休での消費動向が注目されます。
■インドでは、24/25年度の国家予算案が発表されます。モディ政権は今春の総選挙を控えて、景気支援型の予算案を編成する可能性があり、高成長を続けるインド経済の先行きをみるうえで注目されます。
(2024年1月26日)
石井 康之
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
チーフリサーチストラテジスト
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