さまざまな視点で「分散投資」と「集中投資」見てみよう
できる限り幅広い銘柄に分散投資をした方がよいか、少ない銘柄に集中投資をした方がよいか、議論が分かれるところではあります。
①資産「億超え投資家」の保有銘柄数
実際成功している投資家はどのくらいの銘柄に投資をしているのでしょうか。
下の図表は、保有資産が1億円を超えている「億超え投資家」の保有銘柄数を表した円グラフです(「日経マネー」2023年8月号)。13%ほどの「億超え投資家」は10銘柄以下に集中投資をしている一方、20%ほどの「億超え投資家」は101以上の銘柄に分散投資しています。
「億超え投資家」の中にも集中投資でお金を増やす人、分散投資でお金を増やす人、両方のタイプがいるようです。
そのような中、私はリスクを下げ、確実にお金を増やしていくためにも分散して投資することをお勧めしたいと思います。
②「リスク」の意味すること
ここでの「リスク」は、投資収益がプラスになるのかマイナスになるのか変動する可能性のことを指します。
例えば、グロース株は日々の値動きが大きく、比較的リスクが大きいと言えます。一方で、業績が景気動向に左右されにくいディフェンシブ株は値動きの幅が小さく、比較的リスクが小さいと言えます。
また、リスクは「変動する可能性」を指すものであって、必ずしも予想外の損失だけを指すものではありません。予想以上の利益が得られる可能性も、リスクの一つに該当します。
資産の変動幅であるリスクは、複数の株に分散投資することにより、下げることができます。
例えば、保有資産の全額をA社に集中投資するとした場合、A社の株価が10%上昇すれば、資産全体も10%増えることになり、逆にA社の株価が10%下落すれば、資産全体も10%減ることになります。
一方で保有資産の半分ずつをA社とB社に分散投資するとした場合、A社の株価が下落したとしても、B社の株価が上昇すれば、それぞれの上昇・下落分が埋め合わせされ、資産全体の変動幅はよりマイルドなものとなります。
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