(※写真はイメージです/PIXTA)

日本政府は約1,200兆円もの莫大な借金を抱えています。多くの借金を抱え、国家破綻に陥った国もありますが、破綻していない国との違いはなんでしょうか? 本記事では、お金の向こう研究所の代表を務める田内学氏の著書『きみのお金は誰のため:ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』(東洋経済新報社)から一部抜粋します。日本の借金について考えてみましょう。

将来のツケになる本当の赤字

最近になって日本は大幅な貿易赤字に転落しているという。かつて、その品質の高さから飛ぶように売れていた日本製品だが、外国も技術的に追いつき、輸出を増やすのは簡単ではないらしい。加えて、高齢者人口が増える中、医療や介護の分野で働く人手を確保する課題も抱えている。

 

「輸出が増えないからといって、輸入をおさえるのも難しいですよね」

 

と七海もしぶい顔をする。食料やエネルギーの自給率の低い日本は、小麦などの食料品や、発電に必要なエネルギー資源を海外に頼っているそうだ。

 

「七海さんの言うとおりや。食べ物や電気は生活必需品やから、輸入をがまんするわけにもいかへん。これが高級ブランドのバッグなら、がまんすればすむ話やけどな」

 

しかし、貿易赤字が増えると本当に困るのだろうか。優斗の頭に疑問が浮かんだ。

 

「貿易赤字って、外国にお金が流れるのが悪いんでしょ。だったら、お金を印刷しちゃえばいいんじゃないですか」

 

「おもろいアイディアやな。せやけど、問題は国内にある日本円が足りなくなることやない。外国が日本円を大量に持つことや」

 

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きみのお金は誰のため:ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」

きみのお金は誰のため:ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」

田内 学

東洋経済新報社

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