(※写真はイメージです/PIXTA)

山林を相続すると、具体的にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか? 本稿では、山林を相続するメリット・デメリット、山林を相続する際の手続き方法、山林を相続したくない時はどうすればよいのか等について、詳しく解説します。

山林の相続は必要? 相続財産に含まれているのか?

山林とは、用材や薪炭材、竹材、その他の林産物の生産を行う樹木、竹を集団的に生育させるため用いる土地です。山林は不動産資産として相続財産の対象となります。

 

農家等の相続の場合、山林を所有しているケースは珍しくなく、農地経営をしていなかった被相続人が、田舎に山林を持っていたというケースも想定されます。

 

山林はその地域の生態系を保全するために必要不可欠な存在である他、相続すると相続税の猶予特例もある等、山林の相続人は税制上の優遇措置を受けられる可能性があります。

山林を相続するメリット・デメリットを解説

山林を相続すると土地の活用や税制上の優遇措置が得られる反面、相続の手続きに手間と時間がかかる可能性もあります。

山林を相続するメリット

「特定森林経営計画が定められている区域内」にある山林を相続等で取得した相続人が、自ら山林経営を行えば、相続税の8割程度が「山林納税猶予税額」として猶予対象となります。

 

また、山林を伐採・整地すれば、駐車場やトランクルーム経営、太陽光発電装置の設置等の土地活用ができるケースもあります。

山林を相続するデメリット

山林の相続は法務局への相続登記の他、地方自治体への届け出もしなければならず、手間がかかります。

 

山林を相続後90日以内に市区町村役場へ「所有者の届出」が必須ですが、土地活用を目的に相続山林を最寄りの森林組合に売りたい、または管理を任せたいという場合は、森林組合へも相続の報告をしましょう。

 

また、山林を所有すれば固定資産税を課され、管理義務が発生します。管理が十分でないと行政から立ち入り調査をされ、指導や勧告を受ける可能性があります。そのため、管理に手間や時間もかかってしまいます。管理の委託も可能ですが、管理費用を支払う必要が出てくるはずです。

 

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