40代のうちに「終身保険」に入り直したほうがよい理由
確率から考えて、死亡リスクが高まるのは「60歳前後」以降です。この時期の保障が相当手薄に設計されている商品だと、遺された妻が困ることになります。
60歳以降になって、すでに子どもが自立しているとはいえ、子どもにも老いた母を金銭的に援助するという負担をかけることになるかもしれません。
だから若いうちは「定期付き終身保険」でもいいけれど、40代になったら「終身保険」に入り直したほうがいいでしょう。保険料は少々高めでも、40代のうちに加入すれば、ある程度は抑えられます。
終身保険にはいろいろタイプがありますが、基本、一定額の死亡保障・高度障害保障が続き、保障が不要になったときや、まとまったお金が必要なときに解約すると「解約返戻金」が戻ってきます。しかも、払込期間を設定できるタイプのものなら、老後の資金準備のために活用することも可能です。
理想をいえば、できるだけ、保険料が割安な若いうちに1本、終身保険に入っておきたいものです。自分でなくてもかまいません。子どもにかけておいてあげれば、「遺産」がわりになります。
筆者も子どもがまだ小学生のうちに、死亡保障1,000万円の「変額終身保険」に加入しました。月々6,000円の保険料は15年で払い込み完了になり、子どもは使いたければいつでも解約して返戻金をもらえばいいし、不要なら放っておけばいい感じになっています。
ちなみに「変額保険」とは、払い込んだ保険料から諸費用(保険金を最低保証するための費用や保険契約の締結・維持に必要な費用など)を差し引いた金額を、保険会社が資産運用し、その実績に応じて、死亡保険金や解約返戻金、満期保険金が変動する生命保険のことをいいます。
変額保険は、かつて、リーマンショックでの大暴落で解約が相次いだこともあり、あまりいいイメージがないかもしれませんが、実は、運用がうまくいけばなかなかいいものです。
ここ15年のスパンで見れば、日本株はけっこう値上がりしていて、筆者は日本株で運用を続けたおかげで、解約返戻金が倍増しています。
いくらあれば「死ぬまで困らない」か
「ライフプラン」に応じた資産づくりを考えるときは、ベストなタイミングで必要なお金が入るよう生命保険も組み入れることをおすすめします。
筆者も保険会社の営業マン時代、「ライフプラン」を提案することからはじめました。「商品を売る」という目的はいったん脇に置いて、たとえば、以下のような事項についての解答を示して、大変喜ばれました。
「現段階でいつ、どんなライフイベント(子どもの進学・結婚、マイホーム購入など)が予定されていて、どのくらいの出費が想定されるか」
「年収、退職金、年金などはどのくらい見込まれるか」
「もし収入が減ったときには、どんなふうに足りない部分を補うか」
「万が一のときに家族が困らないようにするにはどうすればよいか」
何はともあれ、すべては「ライフプラン」を立てることからです。不安を減らすには、「いくらあれば死ぬまで困らないか」を考えるのが先決なのです。
池本 克之
株式会社パジャ・ポス
代表取締役
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