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毎月の手取り収入額「約100万円超」でも、台所事情が厳しいワケ
夫婦共に年収700万~800万円以上、世帯年収で1,500万円以上を得ている夫婦を指すとされている「パワーカップル」。そのなかには都内のタワーマンションを購入し、子どもを有名私立校へ通わせるといった、描いたような「勝ち組ライフ」を送っている人たちも多い。しかし、その実情は必ずしも庶民的なサラリーマンがうらやむようなものばかりではないようだ。
タワマンをはじめ、パワーカップルに多くの高額物件を販売してきた不動産会社の営業マンは語る。
「パワーカップルのなかには、とにかく金遣いが荒く、派手な人も多い。私の感覚からすれば、〈なぜこんなに…〉と思ってしまうほど浪費をしていて、内情は火の車というケースもずいぶんありますよ」
なぜそのようなことが起きてしまうのか。
「基本的に高属性で、手取りも夫婦で月に軽く100万円を超えています。そのため、ローンでもなんでも、あっさりと通ってしまい、すんなりとタワマンを買えてしまうケースが多いのです」
ある夫婦の例では、金利0.5%、返済期間35年という非常に良い条件でローンを組めた。月々のローン返済額は35万円、額面の月収(125万円)に対して28%とやや高めだったが、十分やっていけるとの判断だった。
しかし、私立の有名校に通わせている子どもの教育費は、月に30万円以上。ほかにも保険や貯蓄などを合算すると、平均的なサラリーマンが想像するより、可処分所得は相当少ないのだという。
「タワマンで暮らす人たち同士、どうしてもお金もお付き合いにお金がかかってしまう。信じられない話かもしれませんが、朝食の食パンも、1斤200円程度のスーパーのものをぶら下げて帰ることはできず、いちいちブランドの食パンを購入します。ひとつひとつは些細なものでも、こんな買い物を繰り返すうち、食費もどんどん膨らんでしまいます」
「そこでやりがちなのが、投資の失敗ですよ」
毎日の生活に追われているうち、稼いでも稼いでもお金が流れてしまい、次第に将来へ危機感を抱くことになる。
「そこでやりがちなのが、投資の失敗ですよ」
不動産会社も、さまざまなリサーチを行っている。将来不安を抱えている高属性のサラリーマンたちの気持ちを汲み、営業をかけるのだ。
「東京のマンション価格は、右肩上がりですよ」
「いま買っておけば、資産形成も手堅い」
「安定した家賃収入を得たいと思いませんか?」
「私が知っているタワマン住民のご夫婦は将来の資産形成を焦り、新築ワンルームマンション投資を決断し、3部屋購入したのです。しかし、残念ながら…」
そのご夫婦は、せっかく投資マンションを購入したものの、家賃収入からローン返済等を差し引いたところ、なんと約6万円ものマイナスになることが判明した。
タワマン自体のローンの返済と子どもたちの教育費、それに投資マンションのキャッシュフロー支出で、可処分所得はさらに減少してしまう。
慌てたご夫婦は、マンションを手放すべく買い取り査定をしたが、なんと買値の約7割以下の価格しかつかない。
「マンション価格は、右肩上がりではなかったのか!」
業者は値上がりすると強弁していたのに、完全なる赤字だ。売却してもローンの残債には及ばない。
「このようなケースで破滅していく人は、本当に多い。根本的な原因は、見通しの甘さ、見栄、そして高額な資金を使った投資を人の口車に乗って安易に決断するような、無責任な姿勢ですよ」
「彼らはサラリーマンとしては優秀なのでしょうね。ですが、自分で調べる、自分で考えるといったことができないケースも、意外と多い。何より、人の評価を気にしすぎ。タワマンもいいですが、稼ぐお金の大半をつぎ込んでまで執着するようなものですかね?」
営業マンは首をひねる。
だが一方で、不動産投資、株式投資などで着実な資産形成を行っている層もいる。彼らとの違いなにか?
「身の丈に合った投資をすること。情報を十分に吟味し、知識を身につけること。本当に普通で地味な話ですが、不動産投資で成果を得るには、これしかないでしょう」
食パンの値段など、もはやどうでもいい話ではないだろうか。
不動産会社営業マンがあげた例についていうのであれば、もし彼らがタワマンに住んでいなければ、破綻に追い込まれるような危機的状況からは免れられたのかもしれない。
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