NEOMで進められている「メガプロジェクト」
先に述べたようにNEOMでは、それぞれ独自の特徴を持ついくつかのメガプロジェクトのが進行中。そこには世界が注目する“新しい驚きと感動”が揃っている。主なものをみていこう。
NEOM Leyja(ネオム・レイジャ)メガシティプロジェクト
Leyjaは、NEOMに間もなくできる「新しい持続可能なリゾート」だ。このリゾートは、風によって暦年削られてきた紅海のアクアバ湾の上、標高400メートルの山々に位置する。
ハビタス(Habitas)という、40の客室を有し、それぞれに独自のテーマがあるホテルが3つ作られる予定。一つ目のホテルのテーマは冒険心、二つ目は探求心、三つ目はウェルネスとリラクゼーション。ファインダイニングや現代的なレストラン、ウェルネス施設、ルーフトップのインフィニティプール、建設されたワディ(乾燥地域の河川)沿いの散歩道や絶景のハイキングトレイルなどが設けられる。
NEOM THE LINE(ネオム・ザ・ライン)メガシティプロジェクト
THE LINEは「立体都市プロジェクト」である。この立体都市は、様々なスマートシティの主要プロジェクトのひとつであり、かつてないほどAIに対応したスマートシティとなる予定である。
最先端の科学により、170kmにわたり徒歩で生活できるようになっており、住み心地、健康、および幸福にスポットライトを当て、まずは約100万人の住民の生活を向上させることを目標としている。最終的には900万人が居住可能となる想定だ。
この脱炭素都市計画は、道路と車を排除し、代わりに相互方向に歩行者道路を連結し、歩行者中心のエコフレンドリーな都市を創り出すことで、現代の生活様式を再定義しようとしている。
また住民がショップ、学校、医療施設、レジャーセンター、緑地などの日常の施設にアクセスできるようにする。これらはすべて5分以内の徒歩圏内に存在し、住民は最大20分で、THE LINE内のどこにでも到達できる超高速で脱炭素の大量輸送システムを利用できる。NEOMは、THE SPINE(サウジアラビアの高速鉄道計画)を導入しており、高速鉄道契約の見込み入札者には、日立レール(日本)も含まれている。
NEOM TROJENA(ネオム・トロヘナ)メガシティプロジェクト
ROJENA(トロヘナ)は、スマートシティとして開発中であり、6つのエリアから構成される、湾岸協力会議(GCC)諸国初のスキーリゾートだ。
この地域はアクアバ湾の海岸から50キロメートル離れ、標高は1,500メートルから2,600メートル、約60平方キロメートルの面積を誇る。世界レベルの観光地を目標とし、年間約70万人の観光客を見込む。2026年に完成予定で、アジア冬季競技大会2029の会場となる。
NEOM OXAGON(ネオム・オクタゴン)メガシティプロジェクト
イノベーターや起業家のための場所であるOXAGON(「八角形」を意味する)は、産業と技術が自然と融合する都市で、スエズ運河を通過する13%の船が経由する場所に位置する。Vision2030の一環として、OXAGONは世界最大の浮遊建造物となるだろう。
この都市は2030年までに90,000人の住民を収容し、70,000の仕事を創出することを目標としている。100%クリーンエネルギーの都市は、仕事や住まいにおいて、持続可能な生活をもたらすだろう。
サウジアラビアに巨大なインパクトを与える「NEOM」
サウジアラビア経済の多様化のため、主な目標として、NEOMは2030年までに約380,000件の仕事を創出し、国内総生産(GDP)に500億ドル(77兆1683億8631万9200円)を寄与するとしている。
NEOMは息を呑むような山岳地帯(ハイキング、クライミング、バイキングに最適)、サンゴ礁を備えた美しい島々の広がりで世界クラスのダイビングやスノーケリングが楽しめる紅海の海岸地帯、そして広大で未知の砂漠地帯のコンビネーション……冒険的アウトドアと唯一無二の高級なリラクゼーションの両方が楽しめる夢のような場所である周辺の気温が平均でGCC諸国よりも摂氏10度低く、特に夏季の魅力は高い。高級観光地としての地位を早々に確立し、総計300万人の観光客を見込む。
NEOMの大部分は2025年までに完成予定であり、The Lineのインフラ整備は現在進行中だ。計画通りに進めば、2024年初頭に人々の居住が始まるだろう。
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