(※写真はイメージです/PIXTA)

利益を出すには、利回りが高い物件を購入することが重要と考える不動産投資初心者は少なくありません。実質利回り13%の満室経営のアパートを手に入れることができ、喜んでいたのも束の間……。2年後にはキャッシュフローがマイナスとなってしまった不動産投資初心者の事例をみていきましょう。

ローンを利用したら「返済後利回り」まで確認することが重要

ローンを活用して物件を購入した場合には、「実質利回り」だけにとどまらず、きちんと「返済後利回り」も確認しておくことが大切です。ローンの返済分を差し引いた手取り収益をもとに算出した数値で、「キャッシュフロー利回り」とも呼ばれています。

 

Bさんが購入した物件が2ケタの「実質利回り」だったのは、都心から電車で数十分の場所にあるうえ、1970年代後半に建設された築古物件で比較的低価格だったからです。それでも満室の状態だったのは、立地などが良好だったのかもしれません。

 

しかしローンを利用し、「返済後利回り」はそこまで高くなかったうえ、購入から2年後に深刻な雨漏りが発生して屋根の葺き替え工事が必要となり、一気に赤字に陥ったのは想定外の結果でした。

「返済後利回り」まで明示してくれる不動産会社を選ぶ

期待される家賃収入と物件購入価格を比較する「表面利回り」ではなく、出費も踏まえた正味の収益性を計る「実施利回り」に注目することは、確かに不動産投資のおけるセオリーのひとつです。しかしながら、ローンを活用した場合は、諸経費や税負担などとともに月々の返済という出費も関わってきます。

 

したがって、ローンの返済分を差し引いて算出する「返済後利回り」で本当の収益性を判断するのが賢明で、Bさんが失敗した理由はそこまで目を向けられなかった点にあります。とはいえ、不動産投資のビギナーがいきなり実践できることでもないでしょう。

 

不動産会社によっては、想定家賃を近隣の相場よりも高めに見積もった楽観的なシミューレーションで「返済後利回り」を計算するケースも見受けられます。「返済後利回り」を現実的なシミュレーション設定で明示してくれる顧客本位の不動産会社を選んでいきたいところです。

 

 

アパート経営オンライン編集部

 

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本記事は『アパート経営オンライン』内記事を一部抜粋、再編集したものです。

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