「医師以外に相談しづらい」「忙しくて病院に行けない」……さまざまな理由から1人で抱え込みやすい、女性の身体特有の健康課題
企業側も、これまで女性の身体特有の健康課題に対して何も対策をしてこなかったわけではありません。たとえば、生理休暇や婦人科検診への金銭的補助、健康相談窓口の設置、セミナー等による普及啓発がありました。
しかし、これらの施策はいまだ十分に活用されるには至っていないという現状があります。
2023年6月、弊社で、20代~60代の企業就労者53名(53企業)に対し、「女性活躍支援のための人的資本投資・健康投資に関する意識調査」を行いました。その結果、自社の健康支援策に対して、女性活躍支援の観点からポジティブに捉えている人はわずか23%であることが判明しました。
さらに、「自社内で生理休暇は十分に活用されていると感じているか」という質問に対しては、「活用されていない」と考える人の割合は49% と高い結果がでており、生理休暇が制度としてあっても、形骸化している実態も見えました。
これらの結果にはさまざまな要因が考えられますが、「女性の身体特有の健康課題は医師以外に相談しづらい」「医師に相談したいけれども、そもそも忙しくて病院に行けない」という点が大きな理由ではないでしょうか。
男性目線の健康施策から、女性の身体特有の健康課題にもアプローチを
これまでの企業による健康支援といえば、メタボ・禁煙など、どちらかというと男性が抱えやすい課題への対策が講じられてきました。一方で、女性の身体特有の健康課題に対しては、前述のとおり施策が十分に活用されていない状態のまま、あまり目を向けられませんでした。
政府の「女性版骨太の方針2023」で掲げられた「女性役員を1人以上」、「女性役員比率を30%以上」などの数字が先立っていますが、働く女性の健康課題への対策は、まだまだ足りていないのではないでしょうか。
社員にとっても、企業にとっても損失の大きいプレゼンティーイズム
「会社に出社しているものの、調子が悪い」プレゼンティーイズムの状態を放置すると、欠勤や休職=アブセンティーイズムにつながり、社員は一定期間、職場を離脱することになります。
社員が突然休職となってしまった場合、組織の負担は大きく、内閣府の試算では、仮に年収600万円の社員が6ヵ月休職すると、同僚の残業代など追加コストは約442万円にも上るとされます。
また産業医として課題に感じるのは、社員本人が「休職診断書 すぐに」などで検索してメンタルクリニックを受診し、診察初日に休職診断書を発行してもらい、休みに入ってしまう“びっくり休職”です。
これを予防するためにも、休職までには至らない何らかの不調=プレゼンティーイズムの段階で早期にケアできる仕組みが必要でしょう。一人でも多くの方に、プレゼンティーイズム解消の重要性、特に女性の身体特有の健康課題へのケアに目を向けていただきたいと思います。
吉田 健一
産業医/精神科医
株式会社フェアワーク
代表取締役会⻑
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