思惑が叶わず娘は激怒も…
計画どおり自宅を売却し、サ高住に入居したA夫妻。後日、娘さんから連絡があり、「なんで私に相談せず勝手に決めたの!」と激怒されました。
しかし、奥様は「だってあなたはお父さんが転倒して大変なときに見舞いにも来ず、これまで家の手伝いもろくにしなかったでしょう。これからは自由にさせてね」と反論しました。A夫妻は、娘さんに資産を遺すことは考えていないそうです。
親子の関係は冷え込んでしまいましたが、A夫妻から筆者にサ高住での生活について「スタッフはいい人が多いし、食事も美味しいし……毎日を快適に過ごせて、幸せです」と報告がありました。
まとめ…生前対策には「エンディングノート」が有効
今回みてきたように、高齢者向けの住まいにはさまざまな選択肢があります。家族の状況や将来を見越して「自分たちに合った終の棲家」を早めに検討しておきましょう。
また、認知症になったときなどに備え、自宅の相続方法や希望の介護について事前に決めて書き残しておくと、後々ご本人やご家族が思い悩むことも少なくなります。
こうした際におすすめなのが、「エンディングノート」です。エンディングノートを用意することでご自身の希望が可視化され明確になるほか、家族間で情報共有をスムーズに行うことが可能になります。
武田 拓也
株式会社FAMORE
代表取締役